*2016年の台風の特徴*

①異常進路の台風が目立って多かったこと。

今年の台風の特記すべき特徴として、異常進路が際立って多かった事である。
近年、異常進路を進む台風が多くなっているが、今年ほど異常進路が多かった年は過去に例がない。その原因として太平洋高気圧が非常に弱く、更に通常の本州南東海上ではなくアリューシャン付近に位置していた事に加え、その一方で大陸からチベット高気圧が非常に強く西に張り出し、これら二つの高気圧の隙間を縫って北日本に次々と台風が通過したことが挙げられる。
特に北海道では観測史上始まって以来4個もの台風(熱低を含めたら5個が直撃)する史上空前の事態となった。
更に10月に入り一転して太平洋高気圧が季節外れに強まったことで、18号は10月における九州付近を観測史上最も北に進んだ台風となった。このような異常な気圧配置は公式観測の始まった1951年以来例がなく、その原因としてモンスーン渦の発生が指摘されいるが、個人的な見解では、モンスーン渦は原因ではなく結果である見ている。
これ等の遠因として温暖化が絡んでいる可能性を考える。
②月別発生数が過去例を観ない程に著しく偏ったこと。
1号発生が7月までゼロ件で観測史上始まって以来の低い発生状況であったが、8月から一転して多発し、8月としては記録的な発生数と上陸数に及んだ。今年のような発生数の極端な偏りは1951年以来65年間において2014年以外では例がない。ただし、2014年では7月まで記録的な発生数が8月はゼロと、2016年と真逆のパターンを示した。このような、発生数の時間的偏りは2008年以降から大きくなって来ており、異常進路の連発と同じく背景に温暖化の影響があると推定される。