竹田動物病院

山口県岩国市周東町にある動物病院です。地域に根付いたホームドクターを目指しております

予防から相談や内科治療、外科治療(手術など)とたくさん症例は診ていますが、

診断に苦慮したもの、エキゾチックアニマル診療も含め

ごく一部ですが外科的なものを中心に思いのある症例を紹介させていただいています。(随時不定期更新)

ネコちゃんの難治性口内炎(好酸球性肉芽腫)(NEW)

ネコちゃんの難治性口内炎の治療です。

写真では歯の根元があまり写っていませんが犬歯臼歯と喉の奥に重度の歯肉性口内炎でした。形質細胞性や好酸球性の肉芽腫が多い気がします。一部、扁平上皮癌や炎症性ポリ-プなど。)

内科療法のみで維持しようとすると鎮痛剤を使い続ける副作用(腎臓・肝臓・糖尿・ホルモンの病気など含め)もあるため飼い主さんと相談の上、内科治療のみか外科治療をするのか治療法を決めていくようになります。

全顎抜歯となりました。(術後直後の写真)

猫カリシウイルスや猫エイズ、腎臓病などの基礎疾患に付随する場合や付随しない場合があります。

数日間は自力で食べられないので強制給餌となりますが、その後はドライフードも飲み込むように食べるようになる子が多いです。

歯を1本1本残根なしで歯科用ドリルやエレベーターなどで抜き歯槽骨洗浄と歯肉の切除、縫合と手術時間が長くなる傾向にありますが薬なしで自力で最終的に食べるようになる確率は9割を超えています。口腔内の臭気も消えます。

 

ワンちゃんの膀胱結石(NEW)
ワンちゃんの膀胱結石。

血尿が止まらないという主訴。

膀胱切開後に結石の摘出となりました。

石の種類の特定後に生活環境の確認とフードの変更、定期的な再発していないかの検査が必要になります。

モルモットちゃんの流涎・食欲不振 検査処置の一例(NEW)

 

モルモットちゃんが食欲不振、流涎で来院。

モルモットはエキゾチックの中ではストレスに弱く精神疾患も起こりえる動物種なので注意が必要です。

口腔内を確認したところ、舌が下の歯の不正咬合により動かない状態になっていました。

 

処置後、下が動くようになり食べれるようになりました。

上顎の臼歯も切歯も変形しています。これで完治ではなく定期的に各部の削り処置が必要になります。

ワンちゃんの貧血(NEW)

 

ワンちゃんの脾臓腫瘍の出血。

少量の腹水(穿刺にて血腹確認)

 

脾臓摘出。

組織が脆くなっていてそこからの出血でした。

山羊の貧血(NEW)
 

山羊の貧血

山羊の腰麻痺に続き最近多い病気です。虫が原因ですが捻転胃虫卵

放牧の方法もですが、飲ませる駆除薬ですがこの薬剤に対する耐性獲得が問題です。

 

呼吸困難のあるネコちゃんで診断に苦慮した例(NEW)

ネコちゃんで呼吸がおかしいという主訴で来院。

レントゲン検査結果では肺がおかしく一部が萎縮や固まっているようにみえました。

フィラリア(−)

炎症性反応も軽度。

肺炎の治療でもよくならないので2次病院の山口大学動物医療センターを紹介。

大学病院にて肺部分切除手術後の病理検査で肺吸虫症という診断になりました。(宮崎肺吸虫)

便に虫卵が出ない場合があります。

写真は、当院で他の子から採取した肺吸虫卵です。便の検査にて確認しました。気道や痰のスワブからも虫卵確認できるようです。

当院の周囲ではあまり確認したことがなく阿東町、徳地、平生、岡山県で保護されたネコちゃんでこれまで確認しました。

注射では落ちにくいようで飲み薬で駆除になります。

 

ハリネズミちゃんの口腔内異常の処置例(NEW)

食べるときにに違和感があるで来られた子です。

左上顎のポリープ状の腫瘤です。

 

麻酔下での検査&レーザー処置。

 

病理検査は歯肉腫(炎症性ポリープ)でした。

 

ハリネズミちゃんの口腔内異常の2例(NEW)

口に違和感があるで来られた子です。

麻酔下での検査&レーザー処置。

このハリネズミちゃんは口の中の天井部分に異常があります。

病理検査は右眼周囲までの広範囲の扁平上皮癌でした。

対処療法となりました。

口腔内の出血の子です。

麻酔下での検査&レーザー処置。

病理検査は歯肉腫(炎症性ポリープ)でした。

 

ハリネズミちゃんの健康診断の例(NEW)

定期的な健診で来られた子です。

このハリネズミちゃんはとても人なつっこく丸まることを忘れてしまったのではないかというくらい検査がしやすい子でした。

口も難なく嫌がることもなく開けてくれます。

腹腔内の超音波検査もとても協力的でした。

こんな子ばかりだと検査しやすいのですが。基本は非協力的な子が多いので詳細の検査は薬で鎮静をかけることが多いです。

健康診断が大事です。

ほんとうにいい子です。

 
中型犬の腹腔内出血の例(NEW)

突然のふらつき、貧血、頻回嘔吐。

超音波と血液検査、腹腔穿刺液からおそらく脾臓の腫瘤自壊による腹腔内出血と仮診断。

緊急性ありと判断しすぐに開腹。脾臓腫瘍の自壊でした。急に症状が出るので飼い主様はびっくりされます。

病理の結果は良性の腫瘍でしたが

血管肉腫(癌)であることも多々あります。

健康診断が大事です。

消化管内異物の例(NEW)

消化管内異物

素材不明でした。

消化管内異物の例(NEW)

消化管内異物

靴底のゴムでした。

ワンちゃんの口腔内の腫瘍(NEW)

右下顎奥の口腔内腫瘍。

炎症の場合もあります。

ヨツユビハリネズミちゃんの口腔内の腫瘍(NEW)

右下顎奥の口腔内腫瘍。

炎症の場合もあります。

ワンちゃんの膀胱の腫瘍(NEW)
膀胱腫瘍(腸間膜と癒着)

膀胱の側壁由来の大きな腫瘍(肉腫)。

ワンちゃんの肝臓の腫瘍(NEW)
肝臓腫瘍破裂による腹水(血腹)。

ワンちゃんの脾臓の腫瘍(NEW)
脾臓の腫瘍です。

将来的に良性でも腫瘤部分が自壊してしまう(貧血・血腹になることがある)ことがあるのでメリットとデメリットの両方を説明の上、摘出するかどうか相談させていただいています。

様子見となっても穿刺検査は播種リスクがあるため定期エコー検査が重要になります。

ワンちゃんの口腔内腫瘍の2例(NEW)

病理検査が悪性の場合、

大学病院を紹介させていただくか

対処療法(支持療法)となることが多いです。

腹壁ヘルニア(NEW)

膀胱脱・脂肪脱。

腹壁ヘルニアの修復。

診断に悩んだ症例(NEW)

 

結果的にワンちゃんの子宮蓄膿症。

子宮蓄膿症は炎症性反応は上がるし他の血液検査も異常がでるというパターンではない全く無症状検査結果異常なしの症例。子宮壁も1mm程度。子宮水腫を疑って試験開腹。

健康診断など無症状で多飲多尿もなく偶然に見つけた場合、手術の必要性などの説明に苦慮することがあります。

 

子宮壁が薄くなった子宮蓄膿症でした。

医療に絶対という言葉はないと思います。

ウサギちゃんの眼球突出と重度眼脂の症例(NEW)

 

ウサギちゃんの不正咬合

歯定期削り継続の子。

いくら削っていても少しずつ進行してしまう子がいます。

 

最終的には眼が腫れてしまい

原因となる臼歯の抜歯排膿。

ここまで臼歯が曲がります。

口腔内で見えている部分は

先端の5o〜7mm程度。

診断に悩んだ症例(NEW)

血液検査、超音波でおそらく子宮水腫という診断で開腹。

いろいろ勉強になった症例です。

卵巣に異常はありませんでした。

炎症性反応もあがっていませんでしたが子宮蓄膿症でした。

 

 

 

ワンちゃんの喀血(NEW)

主訴は、突然の喀血。

 

頚部リンパも腫脹。

腫瘍性または炎症性と診断。

出血部位は舌根元部位だったので

ソノサージにて麻酔下で簡易止血。

 

 

ワンちゃんの子宮蓄膿症(NEW)

主訴は、食欲不振。

陰部からの排膿。

ソノサージ使用。

緊急性のある症例。

 

 

ワンちゃんの腸内異物(NEW)

主訴は、食欲不振。

超音波とレントゲンにて腸内異物あり。

ゴムでした。

 

 

 
ワンちゃんの腸内異物(NEW)

主訴は、嘔吐と食欲不振と発熱。

超音波と触診にて腸内異物あり。

 

 

 
子宮蓄膿症(NEW)

主訴は、食欲不振とぐったりしている。

超音波にて腹水と液体貯留の管状構造物あり。

腹水は好中球を主体とした乳白色液体。

開腹子宮卵巣摘出後、腹腔内洗浄。

入院は長引きましたが元気になりました。

緊急性のある症例です。

 

 

中型犬の腹腔内腫瘍(NEW)

主訴は、食欲不振、嘔吐。

超音波と内視鏡にて消化管内ポリープ確認。

試験開腹。腹腔内リンパなども含め

多数の転移あり。

切除不可とし対処療法となりました。

 

 

小型犬の子宮蓄膿症(NEW)

主訴は、食欲不振、腹部膨満。

腹腔内は子宮でパンパンでした。

緊急性のある症例です。

 

 

ウサギちゃんの不正咬合の2例(NEW)

ウサギちゃんの不正咬合です。

歯ぎしりや流涎、食欲不振など。

ドリルや専用ニッパー、ヤスリなどで

頬部や舌部にあたらないように削ります。

方向性の変わった歯の完治は見込めないため、定期的な処置が必要になります。

 

 

ワンちゃんの胃内異物(NEW)

中型犬の胃内異物です。

乾燥剤でした。

内視鏡の異物摘出鉗子にて摘出。

 

 

大型犬の子宮蓄膿症(NEW)

大型犬の子宮蓄膿症です。

腹部に子宮内部液体が漏れてはいませんでしたが緊急性を要する症例です。

 

 

 

 

 

ネコちゃん 病気の支持療法(NEW)

黄疸と脱水、頻回嘔吐。腸管内に何かあることはわかりましたが、猫ちゃんが高齢のため飼い主様が手術を希望されませんでした。少しでも痛みや嘔吐がないように支持療法をさせていただきました。

 

 

 

 

 

ネコちゃん 避妊手術予定だった子(避妊手術済み確定のための開腹)(NEW)

地域ネコちゃんで腹部正中切開跡がありましたが避妊手術されているという証明はできないため、相談の上開腹しました。超音波を含め検査をしましたが最終的に開腹して子宮卵巣がないことを確認して証明になります。通常の避妊手術より傷が大きくなります。

他の手術で開腹というケースもあるため手術傷があっても避妊手術済とは限らないところが難しいところです。耳カットされていても地域猫ちゃんの場合、喧嘩で耳の先に傷というパターンもありますので注意が必要です。

 

 

 

 

 
ワンちゃん 胃内異物(NEW)

調子が悪い。嘔吐。

 

胃内異物が原因

内視鏡の鰐鉗子にて除去

 

 

 

 
ハリネズミの不正出血の例

ハリネズミの女の子。陰部から血が出るようだと来院。他院にて、膀胱炎として仮治療&子宮の病気疑いありと言われていたようです。

術式の説明や必要性、近いうちに検査と開腹を提案。

後日、検査、開腹となりました。

当院でも出血を確認。

鎮静下にて血管留置と血液検査と超音波検査を行いました。

やはり貧血が進んでおり、超音波では膀胱以外に何かが溜まっている管状構造あり。やはり膀胱や腎臓ではなく子宮からの出血の可能性高いと判断。

輸血はできないので点滴を落としながらの麻酔下での手術となりました。

 

 

 

開腹すると不正出血の原因は子宮でした。

脆くなった腫脹した子宮・卵巣摘出後、閉腹。

子宮内膜組織はどす黒く変色し、部分的に肥厚している部分がありました。

癌だった場合の抗ガン治療などの希望はないこともあり

組織検査は飼い主様のご意向もありしませんでした。

今までのケースで言うなら腫瘍性の場合と腫瘍でない場合があります。

術後、陰部からの不正出血はなくなり元気に退院。

退院後の術後経過でも不正出血のないことと

元気・食欲・術創を確認し、通院終了としました。

元気になってくれてよかったです。

 
チワワの腹腔内出血の例
 

ワンちゃん(チワワ)が急に元気がなくなってぐったりしてきたいうことで夜間救急で来院。

午前中まで元気だった。食欲もあった。交通事故や落下などもありえない環境。

熱もないのに頻脈、貧血があるが、その他血液検査に異常なし。採血後、30分で再度採血すると赤血球が減っており、超音波で腹腔内に貯留液確認。肝臓は問題なさそうだが腹腔内に腫瘤性の塊が一つあり。脾臓かあるいは他腫瘤か判別つかず。

貯留液も少量ではなかったため緊急と判断。腹腔穿刺し貯留液を確認したところ、血液と判明。

出血場所は脾臓か肝臓と予測し、点滴をしながら滅菌パックの手術道具一式を使い即同意で開腹となりました。

飼い主様は安静で輸血しながら温存療法か物理的止血かの選択をしていただくことになります。

 

結果は、脾臓の腫瘤の破裂。子宮卵巣にも異常があったので同時に摘出。病理検査は脾臓の良性腫瘍でその破裂でした。

入院期間もそんなに長くなく数日で元気になり飼い主様も喜んでおられました。

本当に良かったと思います。

 

 

 

 

状況により開腹をしたが状態により何もせずに閉腹という場合もあります。

緊急性があっても説明しても諸事情から同意を得られない場合もあります。

検査する前に即安楽死を発言される飼い主様もおられます。

救急は、一刻を争う場合があります。

何が一番優先で何をしたら命をとりとめることができるか

考えてお伝えしていますが

飼い主さんの希望や諸事情から判断に苦慮することやできる範囲で対処療法する場合もあります。

 

 
ウサギの不正出血、子宮異常、子宮卵巣摘出の例
 

尿に血が混ざる。元気がないという主訴で来院です。

超音波で膀胱でも腸管でもない像が写しだされました。レントゲン上ではよく分からず。

高齢でしたが、リスクを説明した上で数日対処療法されたあと、依頼があり手術となりました。

 

病理検査は同意されませんでしたので腫瘍性かどうかはわかりませんが、術後は血もでなくなり元気になりました。

 

 

 

 

 

 
長老デグーの口腔内腫瘍の例
 
 

デグーです。

1週間前からの流涎。食べにくさがあるとのことで県を越して来院されました。

デグーは長い寿命が特徴ですが、それでもこの子は老体でこの時点で大往生でした。移動ストレスと遠方よりの来院ということもあり、レントゲンと無麻酔での検査のみとなりました。

削痩も進み大人しい子でしたので気を付けながら口腔内視鏡で確認しました。

結果、舌下の口腔内腫瘤と判断しました。

原因も推定され遠方からなので積極的な治療は不可能でしたが飼い主様は納得されまして相談の結果、強制給餌と対処療法薬投与となりました。

 

 

 

 

 

 
ハリネズミ・子宮卵巣摘出(避妊手術)の例

ハリネズミで、貧血や血尿などの主訴で女の子だと子宮の病気を疑います。

膀胱炎ということもあります。

超音波やレントゲンで確認しますが、

確定できるときと確定できない場合があります。(小さすぎる・病気の進行グレード)

 

基本、血様尿や腹腔内への慢性出血による貧血で死亡する場合が多い病気なので飼い主様にも治療選択をしていただくことが多々あります。

ハリネズミの場合、異常子宮は腫瘍化していることが多いです。

避妊手術として開腹をすることも多々あります。

 

 

上の写真は、全て健康な個体の予防的避妊手術をしたときの写真です。

当院ではハリネズミの女の子は避妊手術(子宮卵巣摘出)を犬猫同様、推奨しています。

 

 

 
ハリネズミ・歯肉腫の例
 
 
ハリネズミで食べるときに違和感があるようだという主訴で来院されるケースが多いです。

リスク説明後、麻酔下で確認します。

たまになれている子は麻酔無しでも口を開けてくれる子もいます。

上の写真は、病理検査に了承されましたので採取後に外注病理検査にて、良性のエプーリスの炎症という結果。

レーザーで蒸散後、2本、歯の抜歯となり元気に食べるようになりました。

次の写真は、同じ症状で来院され、病理検査に了承されましたので病理検査。

 

 

結果、悪性の扁平上皮癌。

見ただけではわかりません。

 

病理検査を了承されない飼い主さんもたくさんおられます。

 

レーザー蒸散や抜歯、歯石除去のみ希望も多々ですが、

ハリネズミの健康診断ではリスクはありますが

基本、麻酔をかけて口腔内を診るべきだと思います

 

 

 
ハリネズミ・皮膚腫瘤の例
 

弱っていて元気がなく、後ろ足も引きずるようでふらつくと来院され、

当初はハリネズミふらつき症候群では?と他院からセカンドオピニオンで来院。

皮膚にすこし赤いところがあるとの主訴もあり、剃針後に組織検査を提案。

 

リスクを説明し、麻酔後に組織採取して外注病理検査をさせていただきました。

精巣も腫脹。

結果は、悪性リンパ腫。

ハリネズミの腫瘍は、悪性が多い気がします。

相談の結果、対処療法となりました。

 

 
ハリネズミ・難治性皮膚病の例
 
皮膚がおかしいと来院され、

疥癬や皮膚糸状菌などの除外診断をしながら、後日、リスクの説明後、麻酔下にて病理検査とさせていただきました。

 

外注病理検査結果は、いづれの腫瘤も、扁平上皮に由来する良性の増殖性病変で、乳頭腫。

パピローマウイルスによるものかどうかは不明。

ハリネズミの疾病の勉強会でも聞いてみましたが、まだまだ未知の病気のようです。

相談の結果、対処療法となりました。

 

 
胃拡張・胃捻転の例
 

救急で来院され、

”大型犬がゲフゲフと”

”寝て起きてもすぐに寝る”

”元気がない”

”お腹が張っている気がする”

となると、この病気?

このレントゲン写真はスタンダード・トイ・プードルの子で大きい子ですが、中型犬でもたまにあります。

レントゲン撮ってみると特徴的なサインがでています。

まだ捻転して間もなければ開腹し正常に戻し胃固定すれば助かる子もいますが、時間が経っていると壊死しているであろう場所の胃壁切除まで行っても亡くなってしまうことがあります。

 

応急処置で針にて右腹壁からガス抜き、

胃内挿入ホースが胃内に入っても入りにくいため

開腹手術後、

腹壁2か所に胃を固定になりましたが

この写真の子は捻転して時間があまり経ってなく助かりました。

どれだけ早く気づいて動物病院に連れていくか、

生死の境になる病気の一つです。

 

 
異物誤飲の例

救急で来院され、結構多いのがワンちゃんの誤飲です。

薬だったりタバコだったり、

ガム箱ごとやチョコだったり。

チョコ食べたワンちゃんは数日後、膵炎になり大変でした。

 

 

いろんなものを飲み込みます。

お金だったりマジックだったり

おもちゃだったり車の鍵だったり。

 

中にはどうやって飲み込んだんだろうというものもあります。

 

緊急性があるのか悩むこともあります、

レントゲンを撮ってもエコーでみても、

何かある!としか分からない場合も。

中には吐かせると怖いものもあります。

3番目の写真の例は特に分からなかったものです。

木片と綿でした。

4番目の写真の例はウェットティッシュ。

内視鏡にて摘出。

最後の写真はいろいろなもののレントゲンの写り方です。

飲んだかもしれないっていう同じものがあれば、

持ってきていただくと診断しやすい場合があります。

 
避妊手術後の当日または数日内リリースの地域?ネコの例
 
 

夜間救急で来院され、市外公園駐車場で保護されたネコちゃんです。

保護された方が、夫婦でいつも夜景を見に行く公園でこのネコちゃんが横たわってお腹を舐めていてよく見るとお腹が真っ赤で肉が見えていたそうです。

数年前には埋め込みの糸を食い破り脱腸していた子もいました。

今回も動物病院でおそらく数日以内に子宮卵巣全摘出術をされていました。

 

 

 

実は、この方が連れてきたのはこれで2例目。

その公園の近所の方曰く、ボランティアの方が猫を増やさない活動にて捕獲器で捕まえて動物病院で手術して即日リリースしていると噂があったそうです。

たまにこうゆう治療依頼を受けることがあります。

増やさない活動についてはとても推奨される活動です。

マイクロチップの入っている保護ネコは未だに遭遇したことがありません。まだまだ普及していない現状があります。

入っていれば連絡をするのですが。

翌日、手術となり

念のため周囲の皮膚、脂肪組織、吸収糸を切除後、

開腹し腹腔内洗浄後、 吸収糸を取り換え

モノフィラメント吸収糸にて埋め込み縫合。

当面は室内で管理後に元の公園に戻すことになりました。

避妊手術の即日リリースは当院ではお勧めしていません。

最低5日間〜1週間は管理していただきます。

このような状況があったことから

基本、当院では子宮卵巣全摘出ですが多少傷が大きくなるので

保護ネコで糸抜きまで室内で管理できない場合や

抗生物質の投与可能かどうかや術後管理者不明などの保護状況、

ネコちゃんの性格によって手術の方法を

意見はあるとは思いますが妊娠が確認できない場合、卵巣のみ、

や卵巣+子宮頚部より上の子宮体根元摘出と

傷口を最小限で行わせていただくことがあります。

小さな傷口が縦に2か所など。

(どうしても逃げてしまう可能性があるや管理できない場合など)

摘出したものは退院時にはお見せし説明しています。

 
エキゾチックアニマルの不正咬合処置例

デグーの不正咬合

ほんの少し舌にあたるだけで

食べが変わるようです。

 

 

スナネズミやデグー、

トビネズミ、ハムスターや

チンチラ、モルモット、リス、

ラットなどいろいろ経験しましたが小さくなればなるほど削るのが試行錯誤になります。

うさぎの不正咬合

基本、麻酔や鎮静をかけて

マスクや挿管で鎮痛・麻酔維持を行いますが

リスクの理解と状況や

定期削歯が必要なことが多いため

飼い主さんの希望によりリスクなど理解していただき

麻酔も含めドリルを使うかヤスリのみか

ケースバイケースで削処置しています。

開口器も独自に改良したものを使用しています。

最近の報告で年齢とともに麻酔覚醒の時間が延びると

報告があります。

 
ネコの膿胸の1例

夜間救急。外猫ちゃんで1週間前から食欲が落ち、嘔吐と下痢があり仕事から帰宅したら呼吸がおかしいとの主訴で来院。来院時は横臥状態で意識レベルも低い状態でした。

風邪をひいていた。外猫ちゃんとのことから肺聴診、便検査。

肺は呼吸音がほとんど聞こえず、便検査ではマンソン裂頭条虫卵(+)

レントゲンでは胸腔の透過性低下、超音波にて水様物確認。

血液検査の状況も悪いが体温は高く、SPO2が低くまずは呼吸の改善が大事と判断しました。。

 

 

胸腔穿刺ともし膿ならば洗浄を提案。ショックの危険性を伴うため良く話し合いをします。救急で受けた場合はトリアージを行い重症度を推測していきます。一般診療とは少し違います。

問診や聴診、見診、体温、脈や触診などを基本とし無理をしない検査から初めて何が一番命をとりとめることができるか考え処置していきます。

写真説明)

来院時X線写真

胸腔穿刺・洗浄を希望されましたので、鎮静をかけて胸腔穿刺すると両肺から透明ではなく白く濁った甘酒のような液体を採取しました。これは細菌培養検査提出(耐性菌検査)。結果が2週間位かかることから酸素室で入院。

救急で受けた場合は基本、次の日以降に主治医での受診していただくのですが、当院でした。

酸素室で呼吸器系に効果のある抗生物質や点滴を行うと2日後には呼吸が改善し食欲も戻ったので駆虫薬投与と一時退院したものの、数日後には再度、胸腔に液体貯留。

これを2回繰り返したところで細菌培養検査が戻ってきました。

結果は耐性菌で効果のある薬が1種類のみ。

副作用はある薬ですが、点滴をするとみるみる良化していきました。

獣医師が嬉しいと思う瞬間だと思います。

 

写真説明)点滴と退院時のレントゲン

現在は定期的に再発が無いか調子をみていますが呼吸も落ち着き元気にしています。

FIP(−)FIV(+)Felv(−)

 

いまだに膿胸で助けられる子と助けられない子が同じ処置をしてもいます。

どの時点で穿刺するのか意見が分かれている気がします。

 

 
ウサギの縦隔疾患(胸腺腫)疑いの1例
 
 

不正咬合で定期通院臼歯削歯のうさちゃんでしたが呼吸が早く上を向いて呼吸をしているようで元気がなく動かないと緊急来院。来院時、呼吸が早く両眼が突出し、第三眼瞼が出ている状態でした。

たまにこのような子が来院されます。

肺炎や肺腫瘍や落下事故など様々ですが、この子は両眼突出の症状があります。

 

 

今回は呼吸器疾患や前大静脈症候群を疑いストレスや検査の危険性も説明。X線検査、血液検査、超音波検査で診断します。確定診断のためには針生検ですがショックの危険性を伴うため良く話し合いをします。治療的仮診断で確定診断は今回は行っていません。

写真説明

左)来院時X線写真

右)治療2週間後X線写真

各種検査結果から胸腺腫と仮診断しました。

酸素室で入院の選択肢もありましたが自宅療養を望まれたので1週間飲み薬を飲ませていただきましたが消化管うっ滞の症状がでたため注射に切り替えての治療になりました。その後回復。

現在は休薬をし再発が無いか調子を定期臼歯削歯時にみていますが呼吸も落ち着き元気にしています。

写真の子の場合は軽度の実質性で薬反応性でしたが他の子では重度で嚢胞性や水様物貯留などで心臓が変位している場合もありました。まだまだ確実な治療法がない病気だと思います。

 
ウサギの泥状歯根膿瘍・眼窩膿瘍

臼歯に不正咬合があり定期的に削っていましたが定期削歯間隔が長い間空いたことで上顎臼歯根が過長となり膿で白い眼脂&眼圧もあがり眼脱臼しそうになっていました。食欲も極端に低下。歯根部上あたりに硬い膨らみあり。WBC↑腎機能異常無し。

X線でも上顎の臼歯根部周囲の骨吸収像と一部骨瘤がみられ、超音波で眼窩を確認すると何かが貯留している像がありました。

骨瘤から針を刺し、泥状の膿を回収後検査へ。

その間、内科的治療(膿状を融解するものや一般的抗生剤)でよくならず。

同方法では2例目ですが今回は耐性菌とわかり内科的治療継続か中止と外科的な方法の選択をしていただき、抗生剤の危険性や外科的手技の提案をさせていただき外科的方法を選択されました。

側面皮膚を切開し骨瘤部からアプローチし骨瘤部をドリルで切開し溜まった膿を除去。眼を押し膿の通り道を確認し眼圧低下と眼脱臼状態からの改善を確認。中の膿を抗生剤を混ぜたオイルペーストで洗浄擦把。。原因の過長根臼歯を一本抜歯。そこに膿域から口腔内に抜けるようにシリコンチューブドレナージを設置。下顎臼歯をドリルにて整削。皮膚を縫合し皮膚から針にて薄めた抗生剤オイルペーストを2日ほど注入洗浄。ドレナージから出たものは細い綿花にてふき取る。

術後2日目日より食欲があがり食べ洗浄は数日おきに変更。あとは通院で毎日抗生剤の注射を。

 

術後4週間後の皮膚縫合吸収糸の抜糸時の写真です。

WBC・眼圧正常 口腔内ドレナージからの排膿もなし。

ドレナージ固定糸を抜糸しドレナージを回収。

それから数か月経ち口腔内下顎の不正咬合部の定期的削歯で通われてます。ドレナージ部は自然閉鎖します。

術部皮膚の毛もだいぶ生え揃いしっかり食べ元気です。

泥状の膿をサラサラにしていかに取り除くか

溜まった膿部分をどうするのか

ストレスや抗生剤に耐えられるのか

開放性の外科治療の場合、見た目をどう維持するか同意が得られるのか

再発の可能性

いろいろ方法が試されて文献にありますが、まだまだウサギの歯根膿瘍に対する確実な方法がなく試行錯誤だと思われます。

腎機能や心機能が低下した子や進行程度の酷い症例は全般的に難しいと思われます。

 
子猫の閉肛・鎖肛
 

拾って飼い始めた1ヶ月半齢程度と思われる雌の子猫が嘔吐と便が出ないと来院。肛門開口部がなく肛門があるはずのあたりが膨瘤し皮膚の薄平化があり閉肛と診断。直腸部からの瘻管が陰部左下の離れた場所に3mmほど開口している状態で来院。

早期の瘻管開口とミルクのみで維持していたためこの状態まで維持できたのだろうと思われます。

飼い主様と相談後、いくつかの術式の選択肢の中から直腸を肛門があるであろうあたりに直接開口させ便がたまり膨瘤部で伸び直腸憩室のようになっている部分に対して皮膚切除、直腸腹壁固定、直腸壁を折り畳む術式で行いました。

膨瘤部薄皮膚周囲に肛門括約筋など確認できず直接皮膚に直腸開口部をこのとき可能である径の1.5cmとしました。

回虫やノミ駆除も同時に行いました。

エリザベスカラーを2週間程度する生活で術後の経過は良好で便も排便されるようになりフードを子猫用フード+消火器サポート可溶性繊維という組み合わせで形がある便になるように調整。便はポトポトと勝手に落ちる不便さはありますがすくすくと育ち体も大きくなっていきました。

術後2ヵ月目、1.5cmの直腸開口部が成長した体格に合わなくなり便が出口で詰まるようになってきた為、再度今後の成長した状態を考え開口部を2.5cmに広げる術式を行いました。

写真は抜糸後3週間の写真です。

排便もポトポトと勝手に落ちる不便さは残ったものの、家で元気に走り回り悪さもする子になっています。

今後の課題は、成長後や成長しきるまでの露出している直腸粘膜の外部内部侵襲からの保護だと思われます。

現在は成猫となり、まったく生活に問題ないことを確認しました。直腸出口も自分で舐めてきれいにしているようで赤みもなくきれいでした。

 

 
猫の難治性口内炎(猫の歯肉性口内炎)

猫エイズウイルス陽性、カリシウイルス陽性、慢性鼻炎、流涎、難治性口内炎、炎症性高血糖(慢性)?舌状潰瘍による食欲廃絶、削痩。

長期間欠的投与していた鎮痛剤からの脱却&QOLの改善&口腔内の悪臭除去、なにより食事を自分でしてくれることを最大の目的としています。

術後3日目

流涎(−)血糖値(正常)食欲(+)

炎症もかなり治まってきています。

鼻炎はありますが自分で食事を摂取できるようになりました。口内炎施術20症例目となります。鎮痛剤は術日当日のみ使用しその後は使用していません。あとは自宅での管理になります。

術後1ヵ月目、良化しています。

エリザベスカラーを外し一般生活に戻りました。

悪臭や流涎は(−)血糖値(正常)。体重増えてきています。

食事途中疼痛も無し。ただし鼻炎は残っています。

赤い炎症部分においては広範的でも部分的に残っても鎮痛剤やその他の投薬無しで食事を摂取してくれるようになります。吸収糸周囲の炎症が限局的に残るようなら今後抜糸します。

カリシウイルス・ネコエイズウイルス・慢性腎不全による口内炎でも良化やQOLの改善がみられてます。病理検査で口腔内腫瘍のあった1症例を除き鎮痛剤は不必要となっています。一本一本残根しないように気をつけながら抜歯し歯槽骨を平化後、縫合します。

当院では難治性口内炎でステロイドや非ステロイド系の鎮痛剤を使い続けることは副作用のリスクもあることから推奨していません。

フィラリア糸状虫症肺動脈栓塞  
犬フィラリア糸状虫摘出手術
   
x線テレビ受像装置 エコー下にて手術 アリゲーター鉗子:頸静脈から 心臓の右心房 右心室 肺動脈に寄生するフィラリア糸状虫を摘出する手術 摘出したフィラリア糸状虫
椎間板ヘルニア
ミニチュアダックスフンド 4歳♂
Grade4-5  HansenI (脊髄造影確認) 背側椎弓切除術(Funkquist TypeB変法)

世の中の高度医療化と最先端医療設備の普及により、山口大学動物医療センターにご紹介させていただいています。現在はヘルニア手術は当院では行っていません。

脊髄造影写真 背側椎弓切除術で逸脱した髄核を除去し、脊髄の圧迫を除去した。
膀胱結石(ストルバイト結石が絶えず尿道に詰まり尿毒症を併発した症例)
尿道路整形手術 ネコ 10歳
子宮蓄膿症
ミニチュアダックスフンド 4歳 ♀
エコーにてまず確認。心肺腎膀胱子宮と。管状構造物内に液体貯留(子宮) 膿汁で満たされた子宮摘出摘出
腸管内異物
Mix(シーズー ダックス) 7歳 ♂
ゴムボールの一部(5x3)
胃内異物 (内視鏡で取り出せなかった紐) 当院にある内視鏡異物除去内視鏡把持鉗子
猫 10歳 ♂
ハムのひも
肝臓腫瘍
(ミニチュアプードル) 12歳 ♂
拳大の腫瘍 腫瘍摘出後の腹腔内 肝臓の一部と腫瘍(9x8)
細胞診で肝細胞癌と診断された。(悪性腫瘍)
角膜欠損
(シーズー)12歳 ♀
白濁した角膜を治療中
大きな角膜欠損 デスメ膜脱出 眼結膜移植 角膜は再生し欠損部は消失しました
陰睾
ミニチュアダックスフンド7歳♂
膝蓋骨脱臼 膝のおさらが内側脱臼して時間が経過した為、右側の後肢がねじれてしまって歩行に障害が起こり始めた
ミニチュアダックス14歳♀ 
おさらの受けとなる溝が浅い事が原因で膝蓋骨が脱臼している 溝を深く削り整形した。また、肢が変形しているので靱帯の位置を変更した
腫瘍 チンチラ 12sai左胸部に3x3の腫瘍を確認、転移無き為 麻酔下において摘出手術実施
ちんちら 12歳 
膀胱結石 時々血尿を認めていたが、最近臭いのきつい血尿をするようになったとの事で来院、エコー レントゲンにて膀胱結石と診断手術実施
ミニチュアシュナウザー8歳体重7kg
op
ハムスター(ジャンガリアン)1歳
右後ろ足が血行障害をおこし壊死したため断脚を実施
水頭症 & パグ脳炎
パグ 2005.2.7生まれ 1歳
 他院から転院 痙攣 意識障害等にて水頭症を疑い 山口大学を紹介2/4山口大学付属動物医療センターにてMRI その他検査で水頭症とパグ脳炎の合併症と診断 完治の可能性は低いが当院にて治療開始 2/6意識レベルの向上 食欲あり、起立しようと努力する姿をみる......4/10
 歯肉炎
ヨツユビハリネズミ
2/4他院から転院 元気食欲無い とのことで来院、麻酔下にて口腔内を検査、左頬に炎症あり、同時に歯肉炎のため歯にぐらつきがあり抜歯、口腔内の洗浄、抗菌剤を投与する。
ミミカイセン
フェレット

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