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from 2005/1/15
Tesou

手相の見方



はじめに

手のひらのシワは、私たちに何を語りかけているのでしょうか。手相には、科学的根拠があるのでしょうか。手相とは、どんな原理で成り立っているのでしょうか。 ここでは、おなじみの運命論的な解釈から遠く離れ、大脳生理学に基づき、人間の思考傾向や行動傾向という観点から手相占いを分析し、 基本的な手相の見方・読み方について簡単な解説を加えました。手のひらのシワが示す本当の意味、吉凶禍福を判断して、明日の生活に役立ててください。

手相占いの核心は、大脳生理学・社会学・人間行動学です。手相占いを分析すれば、社会に存在する普遍の真理が見えてきます。どうすればお金持ちになれるのか。 どうすれば人間関係に恵まれるのか。どうすれば良縁に恵まれるのか。この社会には、普遍の方程式が存在します。 ある方向性を持った行動を取れば、それに従った結果が出ます。方程式を逆算して行けば、そこに成功への近道が見えてくる筈です。 手相占いとは、より良い人生を構築するためのツールとして認識してください。くれぐれも使い方を間違えないようにしてください。



健康運

手相には、健康状態や寿命の長さを直接暗示する線はありません。そのため、健康運の鑑定にあたっては、 「生命力」「気力」「体力」「怪我や病気に対する抵抗力」といった要素を、健康や寿命に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、生命線の張り出しの大きさなどから、『生まれつきの体質』『内臓の強さ』『栄養の摂取状態』といった情報を読み取り、 将来的に健康で長寿を授かる要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

生命線から見る人生傾向の見方
 ・ 生命線の張り出しが大きい‥‥生命力旺盛で気力や体力に恵まれ長寿の傾向。
 ・ 生命線の張り出しが小さい‥‥怪我や病気に対する抵抗力が弱い傾向。

生命線は 『生まれつきの体質』『内臓の強さ』『栄養の摂取状態』 を示しています。 内臓(呼吸器や消化器等)が正常に働き、なお且つ、栄養の摂取状態が良好であれば、身体各部の肉付き(=体格)がよくなります。 親指の付け根の丘の膨らみも大きく盛り上がり、その裾野を走る生命線は大きく張り出すようになります。 すなわち、大きく張り出した生命線は、内臓が正常に働き、なお且つ、栄養状態が良好であることを示しています。 生命力旺盛で気力や体力に恵まれ、怪我や病気に対する抵抗力が強く、結果として健康で長生きできる可能性が高いということになります。

生命線が良相であれば、生命力旺盛で気力や体力に恵まれ、結果的に長寿に恵まれやすい傾向です。 生命線が中指を下に延長した辺りまで張り出しているかどうかがひとつの目安です。 生命線が短い・張り出しが小さい・途中で切れている・枝分かれしていれば、直ちに死に至る運命にあるということではありません。 生命線それ自体が、寿命を決めているわけではありません。その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、生まれながらに授かった遺伝的体質、日々の生活習慣が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

こうしたことから、生命線は「生まれつきの体質」「内臓の強さ」「栄養の摂取状態」、 すなわち「生命力」「気力」「体力」「怪我や病気に対する抵抗力」といったテーマを担当することになります。 つまり、健康で栄養状態が良好であれば、生命力旺盛で気力や体力に恵まれ、怪我や病気に対する抵抗力が強く、 結果的に長寿となり易いので、手相では健康運や寿命を示す指標として用いられています。 健康であるかどうかは、その人の体つきを見れば一目瞭然です。あえて、手相として健康運を判断するには、このような見方をするわけです。

健康運に関する指標と言っても、「寿命」「長命」「短命」「ケガ」「病気」「自殺」「事件」「事故」「戦争」「死期」「運命」「開運の時期」など、 具体的な内容や時期を示すものではありません。手相は、不思議な力が支配するような健康運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

健康運に関する手相の暗示は、「寿命=体格」と考えられていた古い時代のお話です。 これらの暗示が意味するところは、「体格がよく気力や体力に勝る人は、そうでない人よりも長生きした」という至極当たり前の内容です。 ①寿命 ⇔ ②健康 ⇔ ③栄養摂取 ⇔ ④体格。長寿に恵まれるための条件です。 一方で、人が死に至る原因は数え切れません。怪我もあれば、病気もあります。事件や事故、自殺、戦争もあります。 実際に、怪我もせず、大病もせず、事故にも遭わず、健康で長生きできるかどうかは、また別の話ということになります。

食うや食わずの貧しい時代には考えも及ばなかったことですが、現代では栄養の取り過ぎによる害というものを考える必要があります。 栄養は足らなくてもいけません。取り過ぎてもいけません。 栄養のバランスが偏ったり、必要以上に取り過ぎますと、肥満・糖尿病・高血圧・動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞・ガンなどの生活習慣病を発症するリスクが高まります。 現代では、「生命線が大きく張り出している=栄養状態良好=健康で長生き」という手相的な図式は、必ずしも当てはまりません。 手相が成立してきた時代とは社会的背景が異なりますので注意が必要です。

生命線は人の寿命を示すものではありません。
怪我や病気を示すものではありません。
自殺や不慮の事故を示すものではありません。
死期を予見するものではありません。
医学的、科学的根拠はありません。
生命線に関する迷信に惑わされすぎないようにしてください。

[生命線が大きく張り出している]
生命線が切れ目なく大きく張り出している人は、生命力旺盛で気力や体力に恵まれ、怪我や病気に対する抵抗力が強く、結果的に長寿に恵まれや易い傾向です。 たとえ、生命線が良相であったとしても、慢性疲労、ストレス、睡眠不足、暴飲暴食、酒タバコ、薬物など、 健康に好ましくない生活習慣を続けて行けば、本来の寿命より短命に終わる危険性もあります。生命線がその人の寿命の長さを保障するものではありません。 健康で長寿に恵まれるためには、生まれながらに授かった遺伝的体質はもちろん、日々の生活習慣が大切であることは言うまでもありません。

[生命線の張り出しが小さい]
生命線の張り出しが小さい人は、生まれつき呼吸器や消化器等が弱い体質(虚弱体質)で、気力や体力に恵まれず、怪我や病気に対する抵抗力が弱く、結果的に短命に終わり易い傾向です。 「一病息災」ということわざもあるように、小さな持病の一つぐらいある人の方が、健康な人よりかえって身体を大切にして長生きをするともいわれています。 たとえ、生命線が悪相であったとしても、あまり深刻に考える必要はありませんが、 手相からの警告に十分留意して、健康に好ましい生活習慣を続けて行けば、それ相応に長命に恵まれることもあるでしょう。



旅行運

手相には、旅行それ自体を直接暗示する線はありません。 そのため、旅行運の鑑定にあたっては、「旅に出るのに必要で十分な体力」といった要素を、旅行に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、旅行線(移動線、海外線)などから、『バイタリティ』『スタミナ』といった情報を読み取り、 旅に出るために必要で十分な体力が備わっているかどうかを推定することになります。 実際に、旅行に出かけるとか、旅行が好きであるとか、海外に縁があるとかなどについては、この資質の感知するところではありません。

旅行線から見る人生傾向の見方
 ・ 旅行線が太くて長い‥‥体力に恵まれる ⇒ 様々な事柄にチャレンジできる。
 ・ 旅行線がない‥‥体力に恵まれない ⇒ 選択肢が限定される。

旅行線は、生命線の一形態です。すなわち、『旅に出るために必要で十分な体力』 を備えていることを示しています。 その昔、旅といえば、移動手段は自分の足だけでした。目的地に向け、険しい道中を何日も何日も歩き続けなくてはなりません。 暇やお金もさることながら、丈夫な身体なくしては、旅は成り立ちません。 「旅行線」 ⇒ 「バイタリティ」「スタミナ」 ⇒ 「何にでもチャレンジできる必要で十分な体力」 ⇒ 「恵まれた体力を活かして旅行に出かける人も多い」 と解釈されるようになっていったものと考えられます。

旅行線を持つ人は、生命力旺盛で気力や体力に恵まれ、聖地巡礼をはじめとした様々な事柄にチャレンジできるだけの体力的要素があることを示しています。 したがって、旅行線が良相であれば、恵まれた体力を活かして、様々な方面に人生の可能性が広がるということになります。 旅行線それ自体が、人生を決めているわけではありません。旅行線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、生まれながらに授かった遺伝的体質や日々の生活習慣が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

こうしたことから、旅行線は「旅に出るのに必要で十分な体力」「バイタリティ」「スタミナ」、 すなわち、「気力や体力を必要とする様々な事柄」「身体が丈夫」「チャレンジ精神」「フロンティア精神」と言ったテーマを担当することになります。 つまり、生命力旺盛で気力や体力に恵まれていれば、バイタリティを活かして、聖地巡礼をはじめとする様々な事柄にチャレンジすることができるということで、 手相では旅行運や人生運を示す指標として用いられています。

旅行運に関する指標と言っても、「旅に出る運命」「旅に縁がある」「旅に出ると運が開ける」「旅行が好き・嫌い」「国内旅行」「海外旅行」など、 具体的な内容や時期を示すものではありません。手相は、不思議な力が支配するような旅行運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

恵まれた体力をどのように活かすかは、その人が置かれる環境により様々です。 ある人は旅に出るかもしれません。ある人は故郷を離れ生計を営むようになるかもしれません。人間の資本は身体です。 身体を資本とした結果、「旅行」「生地を離れる」「移住」「引越し」「転勤」「多忙」「営業職」など、一見してまとまりのない解釈が派生してきたわけです。 旅行線はバイタリティを示すひとつの指標として見れば説明は簡単です。 バイタリティを活かして、そのような生活を営んでいる人も居るということです。そうなる運命にあるということではありません。

日々の生活の中でバイタリティを必要とする場面は多々ありますが、その中でも、なぜ旅行にだけ焦点が当てられ、「旅行線」という名前が付けられたのでしょうか。 おそらく、この相の名付け親は、聖地に向かう巡礼者の手相を多く見ていた人ではないかと推測されます。 すなわち、遠路を遥々旅して来た巡礼者(=身体が丈夫な人)には、この相を持つ人が多かったということです。 もちろん、体力を必要とする場面は巡礼だけではありません。後世になって、様々な場面が効能書きに付け加わっていったものと考えられます。

旅行線の有無に係わらず、旅行が大嫌いという人はあまり居ないように思います。好きか嫌いか問われれば、「好き」と答える人が大半を占めるでしょう。 また、「旅は嫌い」という人であれば、バイタリティを活かして、「巡礼」「生地を離れる」「引越し」「転勤」「多忙」「営業職」など、どれかが該当しそうです。 占いにありがちな誰にでも当てはまるインチキな話(⇒バーナム効果)ですが、「この線は旅行が好きなことを示している」「旅行により運が開ける」「海外旅行に縁がある」など、 占い師の言葉を額面通りに信じてしまう人も多いのではないでしょうか。



人生運

手相には、人生全般の運勢(人生の転機・取り巻く環境の変化)などを直接暗示する線はありません。 そのため、人生運の鑑定にあたっては、「やる気」「自立心」「行動力」「丈夫な身体」「強靭な精神力」 「探究心」「知識」「技術」「技能」といった要素を、人生に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、運命線などから、『動物として生き延びようとする生存本能』といった情報を読み取り、 自力で人生を切り開いて行こうとする要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

運命線から見る人生傾向の見方
 ・ 運命線が太くて長い‥‥やる気あり‥自立心旺盛 ⇒ 自力で人生を切り開く。
 ・ 運命線がない‥‥やる気なし‥何事も消極的 ⇒ 人任せの傾向。

運命線は 『動物として生き延びようとする生存本能』 を示しています。 人が生命活動を営むためには、失敗しても諦めない強靭な精神力、そして、どんなに苛酷な環境にも耐え得る丈夫な身体が必要です。 生存本能が働かなければ、それは直ちに死を意味します。すべては、己が生き延びるためであり、次の世代に命をつなぐためです。 こうした動物として生まれながらに備わっている生存本能が、自力で人生を切り開いて行こうとする意志につながって行くのです。 自己完結型で他人に頼ることを嫌うため、探究心も旺盛となり、知識や技術や技能を身に付ける人となります。

運命線を持つ人は、自立心や行動力に富み、人生に立ちはだかる様々な試練を克服しようとする気概を持つ人であることを示しています。 したがって、運命線が良相であれば、途中紆余曲折はありますが、自力で人生を切り開き、結果的に恵まれた人生を手にする確率が高くなるということになります。 運命線それ自体が、人生を決めているわけではありません。運命線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

人の生命活動の根源をなす「やる気」を生み出すのは生存本能です。すなわち、生存本能が大きければ、①自発的に行動するタイプ、小さければ、②従属的に行動するタイプとなります。 運命線はやる気の大きさだけを示しているに過ぎません。やる気に方向性はありません。大きさのみです。 やる気がどのような方向に作用するかは、運命線の感知するところではありません。やる気の大きさだけをもって、人生での成功や失敗を語れるものではありませんが、 手相学的に見れば、①と②では、①の方が恵まれた人生を手にする確率が高いという法則があるようです。

こうしたことから、運命線は「動物として生き延びようとする生存本能」「自力で人生を切り開いて行こうとする意志」、 すなわち「やる気」「自立心」「行動力」「丈夫な身体」「強靭な精神力」「探究心」「知識」「技術」「技能」といったテーマを担当することになります。 つまり、何事も自力で人生を切り開いて行こうとする気概を持っていれば、目の前に立ちはだかる様々な試練を克服して、 最終的には恵まれた人生を手にする確率も高くなるということで、手相では人生全般の運勢を示す指標として用いられています。

人生運に関する指標と言っても、 「全般の運勢」「人生の転機」「環境の変化」「失敗や成功」「幸や不幸」「仕事」「就職」「転職」「昇進」「リストラ」「結婚」「離婚」「妊娠・出産」など、 具体的な内容や時期を示すものではありません。手相は、不思議な力が支配するような人生運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。
他人や社会を恨む前に、まずは自分自身の行動を振り返ってみてください。

[運命線が太くて長い]
運命線が太くて長い人は、身体が丈夫で、自立心や行動力が旺盛な傾向です。 自己完結型で他人に頼ることを嫌うため、探究心も旺盛で、知識や技術や技能を身に付ける人となります。 このタイプの人は、農林水産、建築土木、自営業など、一匹狼的な仕事が適職となります。 例えば、一芸に秀でるような世界、学術・芸術・芸能・技術・スポーツなど。その道のプロ・専門家として活躍されている人に多い相です。 また、運命線は老齢の人の掌に刻まれていることが多いのも特長です。すなわち、生まれつき身体が丈夫であるため、長寿を暗示する相となります。

人生とは非情です。占いの結果がどうであろうと、手相がどうであろうと、名前の画数がどうであろうと、誕生日がどうであろうと、 事件、事故、自然災害、離婚、病気など、その時は、ある日突然、断りも無しにやってきます。 この先も、しぶとく生き抜いて行くためには、困難な状況をリカバリーしようとする意志や努力が不可欠です。 試練に立ち向かう強い意志がなければ、そこで人生は終わってしまいます。 ある簡単な方法で人生ウハウハになれるなら、誰も苦労しません。現状を変えるためには、正攻法で攻める以外に道はないのです。

[運命線が全く見当たらない]
運命線が全く見当たらない人は、身体が弱く、何事も消極的、他罰的思考、他力本願の傾向です。 大体、8 割の人がこのタイプです。自発的に考え行動することが苦手で、その場の空気を読むことに長け、周囲と協調することを是とします。 それ以上悪くなることもない代わりに、成功を収めることもありません。 このタイプの人は、社会で活躍したいという願望が小さく、公務員・サラリーマン・専業主婦などが適職となります。 ストレスに弱く病気にかかりやすい性格なので、適材適所を心がけ、無理のない生活を送るように心がけてください。

この線が運命線と呼ばれる所以は、その昔、生存本能の優劣が、人生を左右する程の大きな要素であったからです。 しかしながら、時代と共に社会で必要とされる資質は変化しています。 狩猟や農耕などで生計を立てていた時代とは異なり、今は、己の生存本能だけを頼りに生き延びるという時代ではありません。 知性や社会性や協調性など、円滑な人間関係に係わる資質の方が重要な場面もあります。 たとえ、生存本能が劣っていたとしても(=運命線が全く見当たらない)、そうした資質が優れていれば、それなりに生計を営むことができる時代です。

[家庭運]
女性の手のひらにある太くて長い運命線は後家相として有名です。後家とは、若い頃に夫に先立たれ、再婚をせずに独身でいる女性のことです。 バイタリティのある女性とバイタリティのない男性は、プラスとマイナスで互いに引き合う関係です。 すなわち、このタイプの女性は、生命力の弱い男性と縁があるため、旦那さんと死別という結末を迎えることも多いのです。 加えて、再婚に拘らなくとも(男性に頼らずとも)、自力で生きて行けるだけのバイタリティがあるため、そのような解釈になったものと思われます。 そうなる運命にあるということではありません。



結婚運・恋愛運

手相には、結婚や恋愛などを直接暗示する線はありません。 そのため、結婚運や恋愛運の鑑定にあたっては、「情動衝動の強さ」「恋愛衝動」「恋愛依存度」「性衝動」「惚れっぽい体質」「気の多い体質」といった要素を、 結婚や恋愛に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、結婚線(恋愛線)などから、『情動的思考に係わる衝動の強さ』といった情報を読み取り、 将来的に恋愛結婚につながる要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。 婚姻届(法律上の問題)に判子を押す・押さないということではありません。

結婚線は情動衝動の強さを反映する
 ・ 結婚線 少‥感情線が短い ⇔ 間隔が狭い‥情動衝動 弱‥‥ クールな性格。
 ・ 結婚線 多‥感情線が長い ⇔ 間隔が広い‥情動衝動 強‥‥ 情に厚い性格。

結婚線は 『情動的思考に係わる衝動の強さ』 を示しています。 結婚線の多い人は、情動衝動が強く働く人で、俗に言う、惚れっぽい体質・気の多い体質となり、結果的に結婚や恋愛の回数が増える傾向にあります。 しかしながら、情動衝動の強さという情報をもって、異性との出会いの回数であるとか、現実に結婚するとかしないとか、 離婚するとかしないとか、年齢や時期などを予測することは不可能です。 結婚線の長さや形を論じたところで、多くの占い師が得意げに説明するような具体的な未来や事柄がわかるわけではありません。

結婚線それ自体は、何ら意味はなく、単なる雑線に分類されるべき性質のものです。感情線は情動衝動を司る大脳の部位の活性を反映しています。 情動衝動が強く働く人は、感情線が長くなると同時に、その出発点が下がる傾向にあります。 これに伴い小指の付け根から感情線の出発点までの間隔 も広くなるので、指の運動に伴うシワ(= 結婚線)の数も増える傾向にあります。 シワの数は、指の使い方、筋肉の付き方、皮膚の硬さなどにも影響を受け、①の間隔が○mmであれば、シワが○本刻まれるという法則が確立しているわけではありません。

結婚線から見る人生傾向の見方(あくまでも本数は目安と考えてください)
 ・ 0本‥‥‥独身傾向。情動衝動が弱い。恋愛に興味がない。
 ・ 1~2本 ‥晩婚傾向。
 ・ 2~3本 ‥標準的タイプ。
 ・ 4本以上‥早婚傾向。情動衝動が強い。恋愛依存症。浮気性。

結婚線の本質は、①の間隔の広さの目安となるシワの数から、間接的に、動物的感情によって衝き動かされる成分の大きさを測るということです。 「結婚」という名前を冠してはいますが、恋愛や結婚そのものを示すわけではありませんので注意してください。 なぜ、この線が結婚線と呼ばれるようになったのか詳細は不明ですが、結婚線の本数と恋愛経験の数が、たまたま偶然一致することがあるため、 そうした偶然が悪意を持って利用され、この領域にできるシワが結婚や恋愛に係わる事柄を示す線(⇒ 結婚線)として巷に広まって行ったものと思われます。

結婚線は、恋愛や結婚そのものを示すわけではありませんが、 現実に恋愛や結婚に至るためには、動物的感情によって衝き動かされる成分(情動衝動)が不可欠であることも否定できません。 すなわち、「結婚線」と「恋愛」「結婚」は、全く関係がないというわけでもありません。当たらずとも遠からず。遠い親戚の関係です。 この線は「結婚線」と言えるほどの効能は無いが、少しはかすっているというのがポイントです。 手のひらのシワが示す意味をよく理解して、結婚線について語られるところの迷信に惑わされないようにして頂きたいと思います。

こうしたことから、結婚線は「情動的思考の強さ」「情熱」、 すなわち「情動衝動」「恋愛衝動」「性衝動」「恋愛依存度」「惚れっぽい体質」「気の多い体質」「求愛」「性愛」「欲望に忠実」「人間味あふれる」 といったテーマを担当することになります。 つまり、情動衝動が強ければ、異性との出会いがあった時、恋に落ちる確率も高くなるということで、手相では結婚運や恋愛運を示す指標として用いられています。 いわゆる、みなさんが期待されているような、『結婚する運命』 とは意味合いが異なりますので勘違いしないようにしてください。

結婚運や恋愛運に関する指標と言っても、「結婚相手との出会い」「恋愛結婚」「お見合い」「結婚年齢」「離婚」「再婚」「復縁」「相性」「玉の輿」「異性にモテる」など、 具体的な内容や時期を示すものではありません。手相は、不思議な力が支配するような結婚運や恋愛運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

[結婚線が全く見当たらない]
結婚線が全く見当たらないという人も意外に多いものです。結婚線が全く見当たらない人は、本能レベルでは恋愛に興味がないことを示しています。 情動衝動が弱く、クールな体質で、いわゆる、恋愛下手な人となります。自由恋愛には向きません。しかしながら、これをもって結婚しない・できない、ということではありません。 既婚者にも結婚線が全く無い人がいますので、恋愛と結婚は別物と考えた方がいいでしょう。 恋愛の延長として結婚を考える人、社会的・経済的な安定を求める人、世間体で結婚する人、子供が欲しいだけの人、結婚に何を求めるかは人それぞれです。

[結婚線の数が多い]
結婚線の数が多い人は、情動衝動が強く、惚れっぽい体質で、いわゆる、恋多き人となります。 異性との出会いがあった時、恋に落ちる確率も高く、途中紆余曲折はありますが、恋愛や結婚にまで発展する可能性が高くなります。 このタイプの人は、恋愛依存症の傾向があり、浮気や不倫など、男女関係において問題を起こし易い性分となります。 結果として、出会いと別れ(結婚と離婚)を繰り返し、寂しい晩年を送ることになるでしょう。 お付き合いを始める前に相手の結婚線を見て本数が多いようでしたら要注意です。浮気性かもしれません。

[婚期の判別法のうそ]
手相書には、影響線と運命線の交点をもって結婚相手との出会いとする見方があります。 影響線は「何事にも前向きに取り組む」、運命線は「自力で人生を切り開いて行く意志」を示しています。どちらも人間としてすばらしい資質です。 異性にも慕われる要素のひとつとなり得ますが、こうした資質の有無(線の交点)をもって、結婚相手との出会いの時期を予測することは不可能です。 手相の物語的には上手くまとめられた話ですが、現実の人生に当てはまるものではありません。

手相では奥義といわれるほどの珠玉の扱いを受けている 『婚期の判別法』 ですが、そこに科学的根拠は存在しません。全くのデタラメな方法です。 これらの方法がいつの時代に成立したかは定かではありませんが、占い師側の都合で編み出されたことは間違ありません。 占い師の権威を高めるためには、「結婚する時期を知りたい」という相談者からのニーズに応えるため、 たとえ真偽が確かでなくとも、その場で何らかの答えを導き出す方法が必要であったわけです。 根拠もない迷信を信じて、貴重な時間を無駄に過ごす事のないように気を付けてください。



離婚運

手相には、離婚や別居や死別などを直接暗示する線はありません。 そのため離婚運の鑑定にあたっては、「社会においてネガティブな評価につながる資質」といった要素を、離婚や別居に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、結婚線・生命線・運命線・太陽線・影響線・障害線などから、『婚姻関係において破綻やトラブルにつながる資質』といった情報を読み取り、 将来的に夫婦関係の破綻やトラブルに陥る要素や危険性があるかどうかを推定するということになります。 離婚届(法律上の問題)に判子を押す・押さないということではありません。

手相から見る人生傾向の見方
 「結婚線が多い」 ⇒ 「惚れっぽい体質」 ⇒ 「浮気性」
 「結婚線が少ない」 ⇒ 「クールな体質」 ⇒ 「冷めた関係」
 「生命線の張り出しが小さい」 ⇒ 「バイタリティがない」
 「運命線がない」 ⇒ 「何事も消極的」 ⇒ 「チャンスを逃し易い」
 「太陽線がない」 ⇒ 「状況判断能力に劣る」 ⇒ 「周囲から評価され難い」
 「影響線がない」 ⇒ 「意志が弱い」⇒ 「周囲からの引き立てが得られ難い」
 「健康線が太くて長い」 ⇒ 「抑制的性格」 ⇒ 「ストレスがたまり易い」
 「健康線がない」    ⇒ 「開放的性格」 ⇒ 「  〃  たまり難い」
 「障害線が多い」 ⇒ 「依存心」「優柔不断」 ⇒ 「チャンスを逃し易い」
 「障害線が少ない」 ⇒ 「強引」「融通が利かない」 ⇒ 「人間関係で難が出易い」
 「頭脳線と感情線の間隔が狭い」 ⇒ 「嫉妬深い」「我慢が足りない」「激情型人間」
 「頭脳線や感情線が途中で切れている」 ⇒ 「ヒステリー」

これらの相は 『婚姻関係において破綻やトラブルにつながる資質』 、すなわち、「浮気性」「冷めた関係」 「バイタリティがない」「何事も消極的」「状況判断能力に劣る」など、ネガティブな評価につながるような資質を持つ人であるということを示しています。 つまり、こうした資質を持つ人が結婚生活を続けて行けば、破綻やトラブルに陥る危険性が高く、結果的に離婚や別居という最悪の結末を迎え易いということになります。 すべては、これまでの人生の積み重ねです。成功や失敗とは、ある日突然、空から降ってくるものではないということを理解してください。

こうした指標をもって、現実に離婚や別居するとかしないとか、浮気・不倫・復縁・再婚など、具体的な事柄がわかるわけではありません。 そこに至ったのは、双方の努力が足りなかったのかもしれませんし、たまたま偶然、環境が激変したのかもしれません。離婚に至る原因は様々、人それぞれです。 もし、社会においてネガティブな評価につながる資質のサインがあったとしても、必ず離婚や別居することが決まっているというわけではありません。手相とは要素や可能性です。 手相の示す意味をよく理解して、迷信に惑わされないようにして頂きたいと思います。



子宝運・子供運

手相には、妊娠・出産・子供の数・性別・子供の将来などを直接暗示する線はありません。 そのため、子宝運や子供運の鑑定にあたっては、「生命力」「気力」「体力」といった要素を、妊娠や出産に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、掌の血色・生命線・手首線・子宝線・結婚線などから、『生まれつきの体質』『身体が丈夫で健康』『気力』『体力』『性衝動の強さ』といった情報を読み取り、 妊娠や出産の重労働に必要不可欠となる、体質的および体力的な条件が揃っているかどうかを推定するということになります。

身体が丈夫で健康であるとされる相
 ・掌の血色‥‥体質‥‥健康的なピンク色が理想。白色は貧血で冷え性の傾向。
 ・人相‥‥‥体力‥‥人中と呼ばれる鼻の下の溝が真っ直ぐで広く深い相。
 ・生命線‥‥体力‥‥中指を延長したラインまで大きく弧を描き張り出している相。
 ・手首線‥‥体力‥‥クッキリ2~3本。
 ・子宝線‥‥性衝動‥‥感情線の始点に上下に数本の短い斜線が入っている相。
 ・結婚線‥‥性衝動‥‥本数が多いほど、性衝動が強い。

掌の血色が良いのは、血行が良い証拠です。 内臓が丈夫で栄養状態も良好であれば、頬や口まわり(⇒人中)、親指の付け根のふくらみ(⇒生命線)、手首(⇒手首線)など、体各部の肉付きが良くなります。 ホルモンバランスが良好であれば、性衝動(⇒子宝線・結婚線)を感じるのです。いずれも、妊娠や出産に必要不可欠な、体質的および体力的な条件となります。 「丈夫な赤ちゃんを産むためには、母体も心身共に健康でなければならない」という至極当たり前の内容です。 いわゆる『子宝を授かる運命』を示すものではありません。解釈を間違えないでください。

こうした指標をもって、現実に子宝に恵まれるとか恵まれないとか、妊娠・出産・流産など、具体的な事柄がわかるわけではありません。 あくまでも、実際に子供をつくるかどうかは、ご夫婦が決める問題です。 また、自身の健康、相手の健康、年齢的問題など、子宝を望んでいたとしても願いが叶わないこともあります。 もし、手のひらにこうしたサインがあったとしても、必ず、絶対、子宝に恵まれることが決まっているわけではありません。 手相とは要素や可能性です。手相の示す意味をよく理解して、迷信に惑わされないようにして頂きたいと思います。

医者に診てもらうことも叶わなかった時代には、手相の暗示が子宝を授かる可能性を示すバロメーターとして、それなりに有用であったことは確かです。 しかしながら、現在では医療技術が進歩したおかげで、簡単な検査をするだけで身体の状態がすべてわかってしまいます。 妊娠から出産に至る過程についても、医学的に解明されています。不思議な力が働く余地などありません。 また、科学の発達によって、運命は変えられる時代になっています。 わざわざ手相から信頼性の低い情報を読み取る必要はありません。これらの暗示は既に役目を終えています。

子供ができる環境にあればできますし、できない環境にあればできません。最終的には、生物として子孫を残す能力があるかどうかです。 畑に種をまけば、芽が出て膨らんで、花が咲きます。これは自然の摂理です。そこに誰か何かの意思が関与しているわけではありません。 不妊症は、子供を望むカップルにとって悩ましい問題ではありますが、 どこに居るのかもわからない犯人(神仏、運命、守護霊‥‥)に罪をなすり付けたとしても、現実がどうなるものでもありません。 真剣に子供を望むのであれば、医学的なアプローチを第一に考えてください。



対人運

手相には、人間関係などを直接暗示する線はありません。 そのため、対人運の鑑定にあたっては、「意志の強さ」「何事にも前向き」「明朗」「快活」といった要素を、人間関係に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、影響線(援助線、引き立て線、人気線、向上線)などから、『意志の発令に係わる資質』といった情報を読み取り、将来的に周囲と良好な関係を築き、社会で信頼を獲得し、 援助・応援・引き立て・人気などを得られる要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

影響線から見る人生傾向の見方
 ・ 影響線が太くて長い‥‥意志が強い ⇒ 周囲からの引き立てが得られ易い。
 ・ 影響線がない‥‥意志が弱い ⇒ 周囲からの引き立てが得られ難い。

影響線は 『意志の発令に係わる資質』 を示しています。本能から生じた「やる気」は、様々な動機付けがなされ、より高度で方向性を持つ「意志」「意欲」となります。 やる気を駆り立てるのは、その先に待つ報酬です。報酬を期待する度合い(⇒ 欲望、願望)が大きい人ほど、意志や意欲も強くなります。 この資質が強いと、欲深く、己の利益を優先するあまり、多少強引でも、嘘をついてでも、という利己的な面が現れてきます。 逆に、この資質が弱いと、やる気を失い、楽しくない気分を招き、うつ病、ひきこもり、不登校などにつながります。

影響線を持つ人は、意志や意欲が強く、何事にも前向きに取り組む人であることを示しています。 したがって、影響線が良相であれば、途中紆余曲折はありますが、こうした言動が評価され、結果的に援助・応援・引き立て・人気などに結びつき易いということになります。 影響線それ自体が、人生を決めているわけではありません。影響線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

人が行動を起こすのは、報酬(利益、承認、共感、賞賛、自己満足‥)を期待しているからに他なりません。周囲と協調するのも、それが己の報酬につながると思うからです。 相手が喜ぶことを期待して、真意と異なることを発言するのも、それが己の報酬につながると思うからです。 自己満足が得られるからこそ、明朗、快活、活発な性格となり、何事にも前向きに取り組めるのです。 手のひらのシワやホクロが実際に何かをするわけではありません。影響を及ぼす側、影響を及ぼされる側、どちらが主語なのかを間違えないでください。

社会のベースは人間関係です。周囲と良好な関係を築くことは、人が生まれた時から避けては通ることのできない課題です。幼い頃は家族との関係、学校では先生や友達との関係、 就職すれば上司や同僚や取引先との関係、結婚すれば配偶者や家族との関係、ご近所や趣味のサークルなど、人は他人と係わらなくては生きて行けません。 意志や意欲は、人間関係の構築のみに作用するわけではありませんが、人が社会生活を営んで行く上で、他との関係構築に費やす割合が多いため、 この資質の優劣が、そこに結果となって現れ易いということになります。

こうしたことから、影響線は「意志の発令に係わる資質」「意志」「意欲」、 すなわち「意志の強さ」「何事にも前向きに取り組む」「明朗」「快活」「活発」といったテーマを担当することになります。 また、意志の強さが、己の利益を優先する方向に働く場合には、「強欲」「利己的」「うそつき」「表と裏」など、負の側面も現れてきます。 影響線が示すのは意志の強さのみです。意志は強ければ強いほどよいというものでもありません。程度と方向が問題です。 意志の働く方向(線の形からは読み取れない)によっては、結果も変化するので注意してください。

人生とは手のひらのシワが操るものではありません。神に願ったところで、叶うものでもありません。 あなたが持つ人間的な魅力が、地位・名声・金銀など、有形無形の財産を築き上げて行くということを、まず肝に銘じてほしいと思います。 あなたが発した細やかな心遣いが、周り巡って、自分の所へ援助・応援・引き立て・人気などとして返ってくるのです。 その結果として、周囲と良好な関係を築き、社会で信頼を獲得し、人生にも恵まれるということになります。 他人や社会を恨む前に、まずは自分自身の行動を振り返ってみてください。

人情とは、人間性のやり取り( Give and Take )の結果として生じるものです。ともすれば、結果や利益だけを要求しがちですが、その前にするべきことがあるのです。 まずは、相手にとって利益となる事柄(金銭、誠意、挨拶‥)を与えることがスタートです。こちらから与えなければ、何も返ってはきません。すべては因果応報です。 人情というものは、乙なものであり、なんとも、お節介なものであります。人間方程式の極意を会得すれば、人間関係とは、それほど難しい課題ではないのです。 無理は通りません。物の道理をよく考えましょう。



カリスマ運

手相には、リーダーや指導者などを直接暗示する線はありません。 そのため、カリスマ運の鑑定にあたっては、「決断力」「判断力」「行動力」「実行力」といった要素を、リーダーや指導者に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、向上線(人差し指や中指に向かう細い線‥努力線、開運線、希望線、資格線、カリスマ線、リーダー線なども含む)などから、 『意思の決定に係わる資質』といった情報を読み取り、リーダーや指導者として相応しい要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

向上線から見る人生傾向の見方
 ・ 向上線が太くて長い‥‥的確で素早い決断 ⇒ 指導者としての素質。
 ・ 向上線がない‥‥決断が苦手 ⇒ 何事も人任せの傾向。

向上線は 『意思の決定に係わる資質』 を示しています。日夜、頭の中では様々な思考が行われていますが、数学の方程式のように「答えはひとつ」という問題はほとんどありません。 選択肢が増えるほど、答えは見つけ難くなって行きます。現実には、いくら考えても正解が見つからない問題ばかりです。 決断力とは、物事に順位を付ける力です。意思を決定するということは、数ある Better の選択肢の中から、Best を選び出す作業に他なりません。 こうした大脳が持つ「意思決定プロセス」の優劣が、決断力の違いとして現れるわけです。

向上線を持つ人は、大脳における優れた意思決定プロセスを持つ人であることを示しています。 したがって、向上線が良相であれば、途中紆余曲折はありますが、自らが持つ優れた決断力により人生を切り開き、結果的に恵まれた人生を手にする確率が高くなるということになります。 向上線それ自体が、人生を決めているわけではありません。向上線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

Better から Best を選び出す作業(⇒ 決断力)は、大脳に大きな負荷をかけます。 多くの人は、無意識のうちに、決断することを避けて通ろうとします。行動することを避けて通ろうとします。責任を負うことを避けて通ろうとします。 しかしながら、いつまで経っても、自分に代わり、めんどくさい事柄を処理してくれる誰か何かは現れません。 決断もしないまま、行動もしないまま、責任も負わないまま、ズルズルと時間だけが過ぎ去ってしまいます。 結局、何も変えられないまま、人生のタイムリミットを迎えてしまうのです。

これまで同様に現状維持を続けていれば、大きな失敗は犯さないかもしれませんが、更なる発展は望めません。 今まで通りであれば、その延長線上の人生でしかありません。この混沌した状況を抜け出すためには、何かを変える(自分を変える)必要があります。 開運へのカギは、優れた決断力と行動力にあります。世の中は、自ら決断して行動することを避けて通る人ばかりです。 こうした中で、素早く決断して行動して責任を取ることができれば、そうでない人に比べ優位に立つことができ、人生において成功を収める可能性が高くなるということになります。

こうしたことから、向上線は「意思の決定に係わる資質」「意思決定プロセスの優劣」、 すなわち「決断力」「判断力」「行動力」「実行力」「統率力」「指導力」「リーダー」「カリスマ」といったテーマを担当することになります。 凡庸で決められないリーダーが多い中で、その人が持つ優れた決断力に対して、周囲の人が共感し、カリスマ性を感じるということになります。 つまり、的確で素早い判断を下し、行動に移すことができれば、結果的に優れたリーダーにもなれる要素があるということで、手相ではカリスマ運を示す指標として用いられています。

カリスマ運に関する指標と言っても、 「向上心の強さ」「努力」「希望」「資格」「権威」「名誉」「野心」「わがまま」「傲慢」「神様に選ばれた」「奇跡」「予言」など、 具体的な内容や時期を示すものではありません。手相は、不思議な力が支配するようなカリスマ運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

[向上線が太くて長い]
向上線が太くて長い人は、的確で素早い決断力があるということを示しています。 このタイプの人は、指導的な立場の仕事が適職となります。従属的な立場では、不満が溜まり易くなります。 社会は常に変化しています。いつでも、どこでも、あなたの下した決断が正しいとは限りません。 一寸先は闇。この先どう転ぶかわかりません。運命の女神さまは気まぐれです。 時に、環境次第で、あなたの決断により大きな失敗を招くことがあるかもしれません。ワンマンはいけません。他人の意見にも広く耳を傾けるように心がけましょう。

[向上線が全く見当たらない]
向上線が全く見当たらない人は、決断するのが苦手、何事も消極的、他罰的思考、他力本願の傾向です。 大体、8 割の人がこのタイプです。自発的に考え行動することが苦手で、その場の空気を読むことに長け、周囲と同調することを是とします。 それ以上悪くなることもない代わりに、成功を収めることもありません。 このタイプの人は、社会で活躍したいという願望が小さく、公務員・サラリーマン・専業主婦などが適職となります。 ストレスに弱く病気にかかりやすい性格なので、適材適所を心がけ、無理のない生活を送るように心がけてください。



成功運

手相には、社会的な成功などを直接暗示する線はありません。そのため、成功運の鑑定にあたっては、「状況判断能力」「頭の回転の速さ」「臨機応変」「理解する力」 「処世術」「人生訓」「人生経験」「思慮分別」「理性的行動」「大人的行動」といった要素を、社会的な成功に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、太陽線などから、『意思と行動との調整に係わる資質』といった情報を読み取り、将来的に社会で信頼を獲得し、 いわゆる、成功(恵まれた人生)を手にする要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

太陽線から見る人生傾向の見方
 ・ 太陽線が太くて長い‥‥状況判断能力に優れる ⇒ 周囲から評価され易い。
 ・ 太陽線がない‥‥状況判断能力に劣る ⇒ 周囲から評価され難い。

太陽線は 『意思と行動との調整に係わる資質』 を示しています。 この資質は、己の利益となる報酬情報(利益、自己満足、共感、承認、賞賛‥)を行動に結び付ける役割を担っています。 自発的意思に基づく行動の本丸です。すなわち、人間を人間たらしめる資質の一つとなります。 己が得る利益を最大限に高めるには、「優れた状況判断能力」「頭の回転の速さ」が必要不可欠です。加えて、経験から学んだ「処世術」「人生訓」も必要です。 「優れた頭脳」と「人生経験」、こうした要素が揃ってはじめて、社会で活躍できる人となるのです。

太陽線を持つ人は、状況判断能力に長ける優れた頭脳と豊富な人生経験を併せ持つ人であることを示しています。手相的には、太陽に例えられるほど重要な資質です。 したがって、太陽線が良相であれば、途中紆余曲折はありますが、自らが持つ人間性が評価され、結果的に成功に結びつき易いということになります。 太陽線それ自体が、人生を決めているわけではありません。太陽線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

動物が如く、本能の赴くままに振舞っていれば、いつか必ず失敗します。 失敗を繰り返さないためには、意思の力で本能や情動を抑え込み、その時々の状況に相応しい行動を取らなくてはなりません。 しかしながら、思考するという行為は、大脳に大きな負荷をかけます。多くの人は、無意識のうちに、考えることを避けて通ろうとします。判断することを避けて通ろうとします。 こうした社会状況の中で、素早く的確に状況を判断し行動することができれば、そうでない人々に比べ優位に立つことができ、 人生において成功を収める可能性が高くなるということになります。

大脳は成熟するまでにある程度の時間を必要とします。前頭葉が完全に成熟するのは25歳前後と考えられています(前頭葉 - Wikipediaより)。 意思の力で本能や情動を抑え込み、社会に上手く適応できるようになるのは、脳科学的には25歳を過ぎてからということになります。 すなわち、これらが「思慮分別」「理性的思考」「大人的思考」などと呼ばれる資質になります。 太陽線の出現が前頭葉が成熟した証だとすれば、優れた状況判断能力を獲得したその先には、恵まれた人生が待っているということを手相が教えてくれているのです。

こうしたことから、太陽線は「意思と行動との調整機能」「人間を人間たらしめる資質」、すなわち「状況判断能力」「頭の回転の速さ」「臨機応変」「理解する力」 「処世術」「人生訓」「人生経験」「思慮分別」「理性的行動」「大人的行動」といったテーマを担当することになります。 つまり、素早く的確に状況を判断し行動することができれば、結果的に周囲から評価され成功に結びつき易いということで、手相では成功運を示す指標として用いられています。

成功運に関する指標と言っても、「成功」「開運」「昇進」「進学」「就職」「仕事」「結婚」「社長」「陽の当たる人生」「認められる」「大金持ち」など、 具体的な内容や時期を示すものではありません。手相は、不思議な力が支配するような成功運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

[太陽線の効能について]
古典的手相書で太陽線の効能(成功、金運、幸福‥)として挙げられている事象は、いずれも、二次的な事柄となります。 その人が持つ優れた状況判断能力が社会で評価された結果、成功を収めたり、金銭に恵まれたり、幸福に恵まれたり、することもあるとなります。 すなわち、そのような結果を引き寄せるための要素や可能性を持っている人となります。 太陽線の解釈は難解であり、先人達の鋭い観察力を持ってしても、真の意味までを解明するまでには至らなかったようです。 太陽線は結果そのものを示すものではないので読み方を間違えないでください。

[太陽線が無く、運命線しか見当たらない人]
太陽線が無く、運命線しか見当たらない人は、やる気はあっても、状況判断能力に劣る人であることを示しています。 すなわち、状況判断能力に劣るため、進む方向を間違い、やる気が空回りしてしまうわけです。 結果的に、周囲から評価されず、成果には結びつき難いということになります。



財産運

手相には、財産や金銭取得などを直接暗示する線はありません。 そのため、財産運の鑑定にあたっては、「金儲けや商才の有無」「経済観念」「理数学的センス」「商才・経済観念」「計画性」「人間関係の損得」といった要素を、 財産や金銭取得に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、財運線などから、『論理的思考に係わる資質』『理性的思考に係わる資質』といった情報を読み取り、 将来的に社会で成功を収め、財産や資産を手にする要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

財運線から見る人生傾向の見方
 ・ 財運線が太くて長い‥‥商才・経済観念がある ⇒ 倹約家でお金を有効に使う。
 ・ 財運線がない‥‥商才・経済観念がない ⇒ お金に関する執着心が薄い。

財運線は 『論理的思考に係わる資質』 を示しています。 財運線を持つ人は、論理的思考および理性的思考に優れ、金銭的な事柄だけでなく、身の回りのあらゆる事柄に対して、計画性や効率性を重んじ、策をめぐらせるタイプとなります。 また、ドライであっさりとした人間関係を築いていくタイプです。 論理的思考や理性的思考は、財産や金銭取得だけに作用するわけではありませんが、 一般庶民にとって、最も身近に頭脳を駆使する場面が、お金に関する事柄であるため、この資質の優劣が、そこに結果となって現れ易いということになります。

財運線を持つ人は、あり余る資金をどこに投資するかを考えている人、貧乏で日々のお金をどう使うかを考えている人など、金額の大小に係わらず、 計画性や効率性を重んじ、お金を有効に活用する優れたセンスを持つ人であることを示しています。 したがって、財運線が良相であれば、途中紆余曲折はありますが、自らが持つ優れた経済観念に導かれ、結果的に財産を手にする可能性が高いということになります。 財運線それ自体が、人生を決めているわけではありません。財運線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。

こうしたことから、財運線は「論理的思考」「理性的思考」「お金を有効に活用するセンス」、すなわち「金儲けや商才の有無」「経済観念」「損得勘定」 「理数学的センス」「研究者」「投資家」「計画性」「効率性」「ドライな人間関係」「あっさり」「冷酷」といったテーマを担当することになります。 つまり、無駄使いを控え、お金を有効に活用することができれば、結果的に財産を残す可能性が高くなるということで、手相では財産運を示す指標として用いられています。

財産運に関する指標と言っても、「億万長者」「大金持ち」「財産の大小」「収入の大小」「貯金残高」「不動産」「投資」「株式」「証券」「金銀宝石」「美術品」 「ギャンブル」「パチンコ」「競馬」「宝くじ」「遺産相続」など、具体的な内容や時期を示すものではありません。 手相は、不思議な力が支配するような財産運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

人生とは手のひらのシワが操るものではありません。神に願ったところで、叶うものでもありません。 あなたが持つ人間的な魅力が、地位・名声・金銀など、有形無形の財産を築き上げて行くということを、まず肝に銘じてほしいと思います。 あなたが発した細やかな心遣いが、周り巡って、自分の所へ援助・応援・引き立て・人気などとして返ってくるのです。 その結果として、周囲と良好な関係を築き、社会で信頼を獲得し、人生にも恵まれるということになります。 他人や社会を恨む前に、まずは自分自身の行動を振り返ってみてください。

神仏に手を合わせるだけで、開運して、人生ウハウハになれるなら誰も苦労しません。 親兄弟、友人、知人、どこを捜しても、そのような幸運に恵まれた人は居ないと思います。 これまでに金運が降ってこなかったように、これからも降ってはきません。手相の示す金運とは、頭脳を駆使し、汗水たらして蓄える財産を指します。 ギャンブルや遺産相続のような、たまたま偶然的な要素は手相の感知するところではありません。 占い師の言葉を真に受け、一攫千金を夢見て、株・パチンコ・競輪・競馬・宝くじなどで無駄に散財しないように気を付けてください。



ストレス運

手相には、ストレスの状態などを直接暗示する線はありません。 そのため、ストレス運の鑑定にあたっては、「抑制的性格」「謙虚」「控えめ」「断れない」「内気」「我慢」「人見知り」「人嫌い」といった要素を、 ストレスに関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、健康線(放縦線、ビア・ラシバ線)などから、『感情や行動の抑制に係わる資質』といった情報を読み取り、 将来的に自らが抱えるストレスが原因となり、病気に罹患し、心身の健康を害してしまう要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

健康線から見る人生傾向の見方
 ・ 健康線が太くて長い‥‥抑制的性格 ⇒ ストレスがたまり易い。
 ・ 健康線がない‥‥開放的性格 ⇒ ストレスがたまり難い。

健康線は 『感情や行動の抑制に係わる資質』 を示しています。日本文化の中では、謙虚とか控えめという言葉は、良い意味(=美徳)として捉えれられています。 一方で、言いたいことも言えずに我慢を続けていればストレスもたまります。 日頃のうっ憤のはけ口を求めて、暴飲暴食、男女関係、酒やタバコや薬物などに依存するようになり、やがて、無理がたたり精神や内臓までもが蝕まれて行くのです。 何事にも原因があって結果があります。突如として現れた誰か何かが病気を運んでくるわけではありません。健康を害する犯人は誰なのかを間違えないでください。

健康線を持つ人は、感情を抑制する傾向が強く、謙虚で控えめな性格で、人一倍ストレスを感じ易い人であることを示しています。 したがって、こうした性格傾向を持つ人は、途中紆余曲折はありますが、自らが抱えるストレスが原因となり、結果的に心身の健康を害する恐れが高くなるということになります。 健康線それ自体が、人生を決めているわけではありません。健康線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

こうしたことから、健康線は「感情や行動の抑制に係わる資質」「ストレスを感じ易い性格(ストレス性疾患に罹患し易い人)」、 すなわち「抑制的性格」「謙虚」「控えめ」「断れない」「内気」「我慢」「忍耐」「辛抱」「不平」「不満」「うっ憤」 「依存体質」「神経過敏」「人見知り」「人嫌い」といったテーマを担当することになります。つまり、感情や行動を過度に抑制することは、ストレスにつながり易く、 結果的に心身の健康まで害してしまう恐れが高くなるということで、手相ではストレス運を示す指標として用いられています。

ストレス運に関する指標と言っても、「肝臓病」「腎臓病」「胃腸病」「神経痛」「リウマチ」「アルコール依存症」「精神疾患」「うつ病」「薬物中毒」 「疲労」「過労死」「不眠症」「不規則な生活」「浮気」「不倫」「不純異性交遊」など、特定の病気や症状、具体的な内容や時期を示すものではありません。 手相は、不思議な力が支配するようなストレス運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

[健康線が太くて長い]
謙虚で控えめな性格は、自己主張することが得意でないため、集団組織において損な役回りを押し付けられることが多く、ストレスを感じ易い傾向にあります。 ストレスの重圧から逃れるため、過食に走る人、性愛に生きる人、酒や薬に溺れる人、自由気まま(放縦、ビア・ラシバ)な生活を選ぶ人も居ます。 自分に合う環境を模索した結果、農林水産、建築土木、自営業など、一匹狼的な仕事に落ち着く人も居ます。 内にこもるタイプで、空想や妄想を好み、変わった趣味や考えを持つ人も多いようです。上手く昇華すれば、漫画家・小説・執筆なども適職となります。

[健康線がない]
開放的な性格は、我慢することが得意ではありません。社会は、個人個人がそれぞれに我慢と忍耐することで成り立っています。 自由気ままに遠慮もせず、何でも言いたいことを言えば、人間関係がギクシャクするのは言うまでもありません。 謙虚で控えめな性格の人とはまた違う意味で、苦労を強いられることになります。 また、このタイプの人は、食べ過ぎ・飲み過ぎによる生活習慣病、例えば、肥満・糖尿病・高血圧・心臓病・動脈硬化・脂質異常症などに罹患し易くなります。 抑制に係る資質に欠けるため、悪い生活習慣を変えることができず、短命に終わる傾向です。



金運

手相には、財産や金銭の取得そのものを直接暗示する線はありません。 そのため金運の鑑定にあたっては、「社会的に成功する可能性」「財産を残す可能性」といった要素を、財産や金銭に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、運命線・太陽線・財運線などから、『やる気』『状況判断能力』『商才・経済観念』といった情報を読み取り、 将来的に社会で成功を収め、財産や資産を手にする要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

運命線・太陽線・財運線から見る人生傾向の見方
 「運命線」 ⇒ 「やる気」 ⇒ 「自力で人生を切り開く」 ⇒ 「財産を残す要素・可能性」
 「太陽線」 ⇒ 「状況判断能力」 ⇒ 「成功に結びつき易い」 ⇒ 「  〃  」
 「財運線」 ⇒ 「商才・経済観念」 ⇒ 「お金を有効に活用する」 ⇒ 「  〃  」

これらの相は、社会的な成功につながるような資質を持つ人であるということを示しています。 つまり、こうした資質を持った人が長年社会で頑張っていれば、途中紆余曲折はありますが、 自らが持つ人間性が周囲から評価され成功を収め、結果的に財産を手にする可能性が高いということになります。 金運線それ自体が、人生を決めているわけではありません。金運線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

金運に関する指標と言っても、「億万長者」「大金持ち」「財産の大小」「収入の大小」「貯金残高」「不動産」「投資」「株式」「証券」「金銀宝石」「美術品」 「ギャンブル」「パチンコ」「競馬」「宝くじ」「遺産相続」など、具体的な内容や時期を示すものではありません。 手相は、不思議な力が支配するような金運という実体を表しているわけではありません。手相に運命的な意味などありません。 この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

人生とは手のひらのシワが操るものではありません。神に願ったところで、叶うものでもありません。 あなたが持つ人間的な魅力が、地位・名声・金銀など、有形無形の財産を築き上げて行くということを、まず肝に銘じてほしいと思います。 あなたが発した細やかな心遣いが、周り巡って、自分の所へ援助・応援・引き立て・人気などとして返ってくるのです。 その結果として、周囲と良好な関係を築き、社会で信頼を獲得し、人生にも恵まれるということになります。 他人や社会を恨む前に、まずは自分自身の行動を振り返ってみてください。

神仏に手を合わせるだけで、開運して、人生ウハウハになれるなら誰も苦労しません。 親兄弟、友人、知人、どこを捜しても、そのような幸運に恵まれた人は居ないと思います。 これまでに金運が降ってこなかったように、これからも降ってはきません。手相の示す金運とは、頭脳を駆使し、汗水たらして蓄える財産を指します。 ギャンブルや遺産相続のような、たまたま偶然的な要素は手相の感知するところではありません。 占い師の言葉を真に受け、一攫千金を夢見て、株・パチンコ・競輪・競馬・宝くじなどで無駄に散財しないように気を付けてください。



億万長者運

手相には、億万長者を直接暗示する線はありません。そのため、億万長者運の鑑定にあたっては、 「社会的に成功する可能性」「財産を残す可能性」といった要素を、財産や金銭取得に関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、運命線・太陽線・財運線などから、こうした資質の有無を読み取り、 将来的に社会で成功を収め、大富豪といわれるような巨万の富を手にする要素や可能性があるかどうかを推定するということになります。

運命線・太陽線・財運線から見る人生傾向の見方
 「運命線」 ⇒ 「やる気」 ⇒ 「自力で人生を切り開く」 ⇒ 「億万長者となる要素・可能性」
 「太陽線」 ⇒ 「状況判断能力」 ⇒ 「成功に結びつき易い」 ⇒ 「  〃  」
 「財運線」 ⇒ 「商才・経済観念」 ⇒ 「お金を有効に活用する」 ⇒ 「  〃  」

運命線、太陽線、財運線がきれいな「川の字」や「扇型」を描いている相は三喜紋(三奇紋、覇王紋)と呼ばれ、大金持ちになれる億万長者や大富豪の相として有名です。 ①運命線「自力で人生を切り開いて行く」、②太陽線「成功に結びつき易い」、③財運線「お金を有効に活用できる」、 成功につながる資質が三拍子揃うわけなので、三喜紋は社会的な成功に極めて近い人であると言えます。 そして、ひとたび、これらのすばらしい資質を活かすことができるチャンスに恵まれれば、億万長者にもなれる可能性を秘めているということになります。

三喜紋は、一代で財を成した人などに比較的多く見られるようです。いわゆる創業者(初代運)の相で、サラリーマン社長、二代目社長などには見られません。 とは言え、庶民がそんな大きなチャンスに恵まれることもないので、三喜紋(社長の資質)を持っていたとしても、意外と普通~やや下流の生活をしている人が多い印象です。 三喜紋は、どちらかと言えば、お客さんへのリップサービスとして重宝されることが多いテーマです。 占い師は外れても文句を言われない、お客さんは自分が特別な存在なのかもしれないと優越感にひたれるというわけです。

三喜紋は、社会で成功するために欠かすことのできない資質を持つ人であるということを示しています。 つまり、こうした資質を持った人が長年社会で頑張っていれば、途中紆余曲折はありますが、結果的に周囲から評価され億万長者にもなれる可能性があるということになります。 金運線それ自体が、人生を決めているわけではありません。金運線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

億万長者の指標と言っても、「億万長者」「大金持ち」「財産の大小」「収入の大小」「貯金残高」「不動産」「投資」「株式」「証券」「金銀宝石」「美術品」 「ギャンブル」「パチンコ」「競馬」「宝くじ」「遺産相続」など、具体的な内容や時期を示すものではありません。 手相は、不思議な力が支配するような億万長者運という実体を表しているわけではありません。手相に運命的な意味などありません。 この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

[四直紋、五直紋、六直紋‥]
①運命線「自力で人生を切り開いて行く」、②太陽線「成功に結びつき易い」、③財運線「お金を有効に活用する」に加え、 ④向上線「リーダーの資質」も併せ持っていれば、さらに、ご利益倍増です。 このような相は「四直紋(四貫紋)」と呼ばれています。縦線が5本あれば「五直紋」、6本あれば「六直紋」となります。 縦線が増えれば増えるほど、すなわち、大脳(前頭葉)の活性化している部位が増えるほど、社会的な成功を収める可能性が高くなるのです。



障害運・妨害運

手相には、破綻やトラブルや失敗や妨害などを直接暗示する線はありません。そのため、障害運や妨害運の鑑定にあたっては、 「複雑すぎる思考回路」「集中力の分散」「雑音成分の多さ」といった要素を、破綻やトラブルに関する暗示として読み替える方法が用いられています。 すなわち、障害線(妨害線)などから、『思考回路の効率性(複雑さ)』といった情報を読み取り、 将来的に自分自身の落ち度(思考傾向や行動傾向)によって、周囲から評価されず、破綻やトラブルに陥る要素や危険性があるかどうかを推定するということになります。

障害線から見る性格傾向の見方
 ・ 障害線が多い‥‥雑音成分が多い ⇒ 依存心が強く、優柔不断。
 ・ 障害線が少ない‥‥雑音成分が少ない ⇒ 強引で、融通が利かない。

障害線は自分自身に内在する『思考回路の効率性(複雑さ)』を示しています。 適度に複雑な思考回路は、多様性につながり、それらが有効に働くことも多いわけですが、逆に複雑すぎると、処理しなくてはならない情報量が増え、大脳の働きを低下させる要因になります。 すなわち、思考回路の効率性が悪ければ、雑音成分が邪魔して、正しい結論にまで辿り着けず、場合によっては、破綻やトラブルの原因になってしまうのです。 この辺りが障害線・妨害線といわれる所以です。何が誰が障害・妨害するのか、主語を間違わないでください。

人間という括りにおいて、日常的によく使う大脳の部位は決まっています。 普段の生活において、どの人も同じような大脳の部位を使うからこそ、どの人の手のひらにも同じような位置にシワが刻まれるわけです。 この共通してよく使う部位に対応するのが○○線と呼ばれるものとなります。これ以外にも大脳の使い方に個人特有の違いがあるため、それによってシワシワの形も変化します。 すなわち、複雑な思考回路を持つ人は、障害線の多いシワシワ手相、シンプルな思考回路を持つ人は、障害線の少ないハッキリ手相となります。

① 手のひら全体がシワシワという人は、依存心が強く、優柔不断な人となります。反対に、② 太くてハッキリした線だけという人は、強引で、融通が利かない人となります。 ③ 適度に障害線や支線があった方が、融通も利き、世渡り上手な人となります。 本来、障害線(=雑音成分の多さ)それ自体は、良くも悪くもありません。置かれる環境にもよりますが、長所にもなりますし、短所にもなります。 しかしながら、障害線という名前が示すように、手相的な経験則によれば、①と②では、圧倒的に①の方が損する割合が多いという法則があるようです。

障害運の指標と言っても、 「恵まれない人生」「障害」「妨害」「破綻」「トラブル」「病気」「リストラ」「離婚」「借金」「事件」「事故」「災厄」など、具体的な内容や時期を示すものではありません。 手相は、不思議な力が支配するような障害運・妨害運という実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

[その他の紋について]
障害線の他、支線や枝線、スター*、フィッシュ、井桁紋#、四角紋□、三角紋△、丸紋○、十字紋×‥ なども、大脳の神経回路のネットワークの拡がりにおける多様性の指標です。 各々形は違いますが意味は同じです。見た目の問題として、スター*は良くて、十字紋×は駄目ということではありません。いずれも雑音成分の多さを暗示します。 雑音成分がどのように作用するか、決まった運命が待っているわけではありません。 適度に支線や枝線や紋があった方が、融通も利き、世渡り上手な人となります。雑音成分も必要であるが、程度問題です。



重複線

手のひらのシワが重複しているということは、それに対応する大脳の部位では、隣接した複数の範囲が活性化していることを示しています。 つまり、単線を持つ人では、ひとつの範囲だけが活性化しているところを、重複線を持つ人では、複数の範囲、なお且つ、広い範囲が活性化していることを示しています。 結果として、元の線が持つ意味を拡大する方向に作用することになります。重複線は「多様性」「多面性」「異質性」の指標です。 重複線を持つ人は、一般の人とは異なる独特な雰囲気や強烈な個性を持つのが特徴です。どちらかというと波乱万丈な人生を暗示します。

重複線から見る人生傾向の見方
 「二重感情線」 ⇒ 「感受性に優れる」 ⇒ 「豊かな感情表現ができる」
 「二重頭脳線」 ⇒ 「集中力 〃  」 ⇒ 「多方面に集中力を発揮できる」
 「二重運命線」 ⇒ 「行動力 〃  」 ⇒ 「強い行動力を発揮できる」

多様性・多面性・異質性は、見方を変えれば、社会で貴重な存在となります。その資質が置かれた環境に上手く嵌れば、大成功する可能性を秘めています。 しかしながら、何事も極端に振れれば、周囲の反発も強くなります。「過ぎたるは及ばざるが如し」です。 一般の人とは異なる資質を持つがゆえ、中庸に留まるのは難しく、成功か失敗、どちらかに大きく振れた人生を歩みやすい傾向です。 その人が置かれる環境により結果は様々ですが、逆境を跳ね除けて活躍する人も居る反面、職を転々とする、離婚するなど、波乱万丈な人生を送る人も少なくありません。

これらの相は、一般の人とは異なる多様性・多面性・異質性を持つ人であるということを示しています。 つまり、こうした資質を持った人が社会と係れば、途中紆余曲折はありますが、自らが持つ人間性が周囲から評価され難く、結果的に波乱万丈な人生につながり易いということになります。 重複線それ自体が、人生を決めているわけではありません。重複線の形に拘るのではなく、その背景にある事柄を理解してください。 因果応報の法則により、自分自身の持つ思考傾向や行動傾向が、そのような人生を引き寄せると考えるのがポイントです。

運の強さの指標と言っても、「強運」「強い意志」「情熱」「多方面」「活躍」「忍耐」「チャレンジ精神」「逆境」「波乱万丈な人生」「挫折」「離婚する人が多い」など、 具体的な内容や時期を示すものではありません。手相は、不思議な力が支配するような運の強さという実体を表しているわけではありません。 手相に運命的な意味などありません。この先どうなるかは本人次第であり、環境次第です。掌のシワが示す本当の意味をよく理解してください。

[重複線は波乱万丈な人生を暗示する]
多様性・多面性・異質性それ自体は、良くも悪くもありません。置かれる環境にもよりますが、長所にもなりますし、短所にもなります。 しかしながら、社会は異質な存在を容易く受け入れてくれるほど寛大ではありません。このような逆風の中で成功を勝ち取るのは容易なことではありません。 その結果、「浮き沈みの激しい人生」「波乱万丈な人生」など、負の暗示も併せ持つ事になります。 否が応でも、そのような人生が待っているということではなく、一般の人とは異なる思考傾向や行動傾向を持つがゆえ、自分から好き好んでイバラの道を選択してしまうのです。



ますかけ線

頭脳線と感情線が切れ目なくつながり、掌を一直線に横切る線は、ますかけ線(枡掛け、桝かけ)と呼ばれています。 ますかけ線は別名「百握り」とも言われ、その強運により成功を掴み取れるとされる手相です。 ますかけの掌は、細かな雑線が少なく、非常にシンプルでスッキリしているのが特徴です。 生命線とますかけ線だけという人にも結構な確率で遭遇します。左右どちらかがますかけ線という人は、変形や亜形を含め、全体の 5%程度です。 両手ますかけ線という人は、かなり数が減り、その内の 10%程度です。両手ますかけ線は全体の 0.5%(=5%×10%)です。

ますかけ線は、『大脳辺縁系の発達が優位な人に見られる相』 です。 頭脳線(大脳の働きを制御する部位)と、感情線(動物的な感情を司る部位)が近接するので、思考や行動において、感情成分の影響を強く受けることになります。 すなわち、好き・嫌いという動物的な感情が優先し、物事を理性で判断することが苦手な人が多いようです。 感情成分が思考や行動に影響を及ぼした結果、どのような資質や特徴として表に現れるのかは、人それぞれとなります。 手相書には、「ますかけ線=頑固・こだわり」とありますが、誰もが同じ性質を持つわけではありません。

脳機能の特徴、すなわち、その人が持つ基本的な資質や性質は、両親からの遺伝です。 これまでの研究から、脳機能の遺伝の特徴として、ある部位は母親から、また、ある部位は父親からというように、部位ごとに親の性別に依存することがわかってきました。 意識行動(大脳新皮質)の特徴は母親、無意識行動(大脳辺縁系)の特徴は父親からの遺伝となります。 母親のマスカケ相は、子供に遺伝しないため、母親一代限りです。父親のマスカケ相は、子供(性別に影響を受けない)に遺伝します。 このため男女別の総数で見ると、男性に多く、女性に少ない傾向です。

掌を横切る線が「頭脳線と感情線の二本に分かれている人」「ますかけ線の一本だけの人」、それぞれで脳の活性化している部位に違いがあります。 したがって、頭脳線と感情線の二本を持つ多数派から見れば、ますかけ線一本だけを持つ人は少数派となるので、いわゆる異質性を持つということになります。 良い意味では才能や特長と捉えることができますが、悪い意味では癖のある性格や変わり者となります。 多数派とは異なる資質を持つがゆえ、中庸に留まるのは難しく、大成功か大失敗、どちらかに大きく振れた人生を歩みやすい傾向です。

少数派が持つ異質性は、見方を変えれば、社会で貴重な存在となります。置かれた環境に上手く嵌れば、大成功する可能性を秘めています。 ますかけ線を持っていたとされる、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康といった戦国武将たちも、 乱世という究極の局面において、その異質性によってもたらされた能力が、危機を乗り越えることにつながったわけです。 ますかけ線の持つ資質が、戦国乱世には必要不可欠であったということです。 もし、彼らが、他の武将と同じように教科書通りの戦をしていたのなら、敵対する大きな勢力にのみこまれていたに違いありません。

しかしながら、社会は異質な存在を容易く受け入れてくれるほど寛大ではありません。 このような逆風の中で、異質な存在が成功を勝ち取るのは容易なことではありません。 その結果、「浮き沈みの激しい人生」「波乱万丈な人生」など、負の暗示も併せ持つ事になります。 一般的な会社員などを続けても頭角を現し難いと言えますが、経営・政治などの分野で、その特長を発揮することができます。 また、一芸に秀でるような世界、例えば、学術・芸術・芸能・技術・スポーツなども適職と言えます。その道のプロ・専門家として活躍されている人に多い相です。

マスカケ線は、戦国乱世には相応しい資質であったかもしれませんが、現代社会においては、必ずしも良い事ばかりではありません。 乱世には乱世のリーダー「狂気の人」が、平時には平時のリーダー「正気の人」が必要です。 有名な戦国大名が持っていた相だからといって、必ず成功を掴み取れるとか、天下を取れる強運の証であるとか、良い方ばかりに解釈せず、 そこに隠されているマイナスの意味も読み取るようにして頂きたいと思います。 開運のキーワードである「常識にとらわれない」「多数派と異なる資質の活用法」を、よく肝に銘じて欲しいと思います。



神秘紋

神秘紋「神秘十字」「仏眼」「ソロモンの環」「直感線」を持つ人は、「霊感・直感などの超自然的な能力」「非常に稀有な人生経験」を持つ人であると言われています。 その名称や効能に心躍らされる部分もありますが、実際に神秘紋を持っている方々でも、この解釈がピッタリ当てはまっているという実感はあまりないのではないでしょうか。 所詮、超自然的存在は空想上の存在に過ぎません。突如として現れた誰か何かが、あなたを助けてくれるわけもありませんし、邪魔をするわけでもありません。 迷信に振り回されないようにして頂きたいと思います。

① 神秘十字(神秘十字線、神秘十字紋、神秘十字相‥)
神秘十字線をパーツごとに分解すれば、感情線や頭脳線の支線と運命線とが十字に交わった形となります。 感情線の支線は「豊かな感情表現ができる」、頭脳線の支線は「多方面に集中力を発揮できる」、運命線は「やる気」を示しています。 したがって、この位置にできる十字は、これらの資質をあわせ持つ人であるということを示しています。すなわち、情緒豊かで、心やさしい献身的な性格となります。 そうした人徳は、回り巡って、やがて自分自身に還元されます。今の人生があるのは、日々の行いの結果であり、たまたま偶然が重なった結果です。

神秘十字の「十字」という形状は、キリスト教のシンボルである十字架を連想させます。 キリスト教を信仰している人々からすれば、掌に宿っている十字架は、たいへんにありがたい相ということになります。 「十字架」⇒「イエス・キリストのご加護」⇒「信仰心の厚い人に十字が現れる」⇒「先祖に守られている」⇒「霊感」「直感」「予知」「強運」と解釈されていったものと考えられます。 すなわち、掌に宿るキリスト教のシンボルである十字架からのご利益やご加護を期待するということになります。 十字架という形そのものにキリスト教的な意味があるわけです。

また、神秘十字を持つ人の中には、「九死に一生を得る」など不思議な体験を持つ人も居るようですが、 神秘十字のご加護ということではなく、まったくの偶然で、そのような体験をした人の中に神秘十字を持つ人が居たということになるかと思います。 逆に言うと、神秘十字を持つ人の割合がそれだけ多いということになります。 手相書にあるような完璧な神秘十字を持っていらっしゃる方は極わずかですが、亜形や変形や雑線まで含めると、全体の1割程度の人が持っているようです。 そういう意味では、割合ありふれた相であると言えます。

② 仏眼(仏眼相、仏眼紋、仏心紋、仏眼線‥)
親指の関節の内側のシワが、仏様の眼のように見えることから「仏眼」と呼ばれています。仏眼の「眼」という形状は、仏教のシンボルである仏様の眼を連想させます。 仏教を信仰する人々からすれば、掌に宿っている仏眼は、たいへんにありがたい相ということになります。 「仏眼」⇒「仏様のご加護」⇒「先祖に守られている」⇒「直感」「霊感」「予知」「強運」と解釈されていったものと考えられます。 すなわち、掌に宿る仏教のシンボルである仏様からのご利益やご加護を期待するということになります。仏眼という形そのものに仏教的な意味があるわけです。

また、仏眼を持つ人の中には、神秘十字と同様に、不思議な体験を持つ人も居るようですが、 仏様のご加護ということではなく、まったくの偶然で、そのような体験をした人の中に仏眼を持つ人が居たということになるかと思います。 親指の関節の内側のシワなので、二重になっていれば「眼」のように見える場合も多く、 手相書にあるような完璧な仏眼を持っていらっしゃる方は極わずかですが、亜形や変形までを含めると、全体の1~2割程度の人が持っているようです。 そういう意味では、神秘十字と同様に、割合ありふれた相であると言えます。

③ ソロモンの環
ソロモン王は旧約聖書の『列王記』に登場する古代イスラエル(イスラエル王国、約3000年前)の王様で、ソロモンの繁栄といわれる程の最盛期を築いた知恵者といわれています。 ソロモンの環は、この偉大なるソロモン王が持っていたとされる相です。 現在、日本で主流となっている手相術は、明治の初め頃、ヨーロッパから導入された「西洋手相」を手本にしています。 日本人には馴染みの薄い ① 神秘十字(キリスト教的暗示)、③ ソロモンの環(ユダヤ教的暗示)が混じっているのは、こうした歴史的背景があるためです。

ソロモンの環という相は、旧約聖書に登場するソロモン王を連想させます。 ユダヤ教を信仰している人々からすれば、掌に宿っているソロモンの環は、たいへんにありがたい相ということになります。 「ソロモンの環」⇒「偉大なるソロモン王が持っていた手相」⇒「権威」「カリスマ」「指導力」「支配」「幸運」と解釈されるようになったものと考えられます。 すなわち、ソロモン王の権威にあやかり、そのご利益やご加護を期待するということになります。 ソロモン王と同じ手相を持つことに対して、ユダヤ教的な意味があるわけです。

④ 直感線
直感線は小指の下の領域(月丘)に出る線で、手相では感受性や想像力を示すといわれています。 また、神秘的分野の能力を示す相として、「直感」「第六感」「ひらめき」などを持つ人に現れるともいわれています。 意外にも、占い師などには少なく、動物的な勘(感覚)や素早い状況判断を必要とするスポーツ選手などに多い相のようです。

最近の脳科学の研究によれば、人の直感と呼ばれる感覚には大脳の前頭葉(前頭前野)背外側部が関係していることがわかってきました。 この部位は集中力や注意力を司る部分です。直感線を持つ人は、集中力や注意力が優れている事を示し、頭の回転が速く、五感で得た情報をすばやく処理することができます。 いわゆる「勘の働く人」となります。キーワードは「鋭い洞察力」です。

集中力や注意力を高めると、人間の脳は想像をはるかに超えた計算処理能力を発揮します。こうした凡人には理解し難いような処理能力の高さが、 「直感」「第六感」「ひらめき」「読心術」「芸術家」「スポーツ選手」「オリンピック選手」「相場師」などと言われるような特殊な能力を必要とする世界に通じるということになります。 直感線の「直感」とは、まさに「瞬間的に感じ取り処理する能力」ということであり、いわゆる霊能力を示しているものではありません。

⑤ まとめ
神秘紋の暗示は、① 神秘十字はキリスト教、② 仏眼は仏教、③ ソロモンの環はユダヤ教由来ということになります。 すなわち、神仏の化身である「十字架」や「仏様」や「ソロモン王」が掌に宿っていることに対してのご利益やご加護を期待するということになります。 いずれも宗教的な思想を背景にしているので、手相としての有用性や有効性はありません。また、④ 直感線は鋭い洞察力を兼ね備えた人であることを示しています。 手相占いの暗示すべてを盲目的に信じるということではなく、掌のシワが示す本当の意味を理解して、内容をよく吟味することが大切です。

神秘的分野については、確たる検証の方法もないので、正解は誰にもわかりません。したがって、占い師が「あなたはラッキーな人です。なぜなら‥‥」 と誰にでも当てはまる魅力的な効能書きを並べてリップサービスするのには非常に都合がよい分野です。「神のお告げ」「神仏のご加護」などと聞けば悪い気はしません。 占い師は外れても文句を言われない、お客さんは自分が特別な存在なのかもしれないと優越感にひたれるというわけです。 何事も商売繁盛です。そういう意味で、神秘紋は、非常に便利なシワ(単なる雑線)であるということができます。



ほくろ

手相占いでは、黒子(ほくろ)・傷(きず)・染み(しみ)・赤斑点(赤いほくろ)などの印は、運命に対して悪い影響を及ぼすものとして捉えられています。 すなわち、手相占い的な思想に基づいて解説するなら、 「人の運命を司っているとされる手のひらに、黒子などの縁起の悪いものがあれば、運命にも悪い影響を及ぼすに違いない」ということになります。 また、良い影響を及ぼすもの(活き黒子)とする見方もあり、流派や流儀によって解釈が大きく異なります。 いずれの説も決定打に欠けるため、いまだに解釈が統一されるまでには至っていません。

手のひらのホクロとシワ
 ・ホクロ‥‥局所的な生体反応により、皮膚が勝手に作ってしまうもの。
 ・シワ‥‥思考傾向・行動傾向・健康状態など、脳や身体の特徴や状態を示すもの。

ホクロは、皮膚への何らかの刺激(紫外線、接触刺激‥)が原因となってつくられると考えられています。 医学的には、皮膚表面に分布するメラニン色素(メラノサイト)が周囲より濃く集まった部分という認識です。 また、キズ・シミも、皮膚表面での局所的な生体反応によりつくられるものです。いずれも、大脳の使い方を反映するものではありません。 したがって、ホクロ、キズ・シミの位置や形から、その人の人生傾向を読み取ることはできません。 言うまでもありませんが、メラニン色素から邪悪なパワーが発せられているわけでもありません。

黒子に関する手相の暗示は、「黒色は縁起が悪い」⇒「運命にも悪い影響を及ぼす筈」⇒「不吉」「障害」「妨害」という黒色を忌み嫌う思想から派生してきた暗示に過ぎません。 どのような位置にあろうとも、どのような大きさであろうとも、どのような色合いであろうとも、それによって人生までもが変化するわけではありません。 黒子は何もしません。ただ、そこにあるだけです。それでは、黒子占いは全く当たらないのかというと、そうとも限りません。 誰にでも当てはまると思わせてしまうような、心理的なカラクリが存在するのです。

そもそも幸せいっぱいで暮らしている人はごく僅かです。多くの人は、何かしらの心配事を抱えながら生活をしています。 人間は自分に都合よく考えてしまう生き物です。人生が上手く行かない原因を自分以外に求めようとします。 「手のひらのシワの形やホクロが運命を決める」とすれば、人生の責任をそこに擦り付けたいと考えてしまうのは人情というものです。 人生に恵まれないのは、自分自身の行いが悪い所為ではなく、誰か何かの所為であって欲しいのです。 意外とありがちな話ですが、占いを信じ過ぎるがゆえの思い込みとは非常にこわいものです。

所詮、超自然的存在などというものは空想上の存在に過ぎません。神が存在するという思想それ自体が、迷信を出所とする嘘八百のデタラメです。 嘘八百をどう捏ね繰り回した所で、現実問題として、何も起こりません。 困った時には、誰か何かに助けてもらいたいと思うのは人情ですが、たとえ、どんなに心を込めて祈ろうとも、その想いが届くわけでもありません。 突如として空から現れた誰か何かが、あなたを助けてくれるわけもありませんし、邪魔をするわけでもありません。 巷に氾濫する迷信に振り回されないようにして頂きたいと思います。

当たり前ですが、何もしなければ、何も起きません。何もしないで、ただ待っているだけで、ただ願っているだけで、思い通りになることはありません。これ即ち、慣性の法則です。 もし、人智を超えた超自然的存在が何らかの意思を持って人間の営みに介入すれば、この世界は偏った社会(神の意思に沿った人生の集合体)になってしまいます。 超自然的世界は何もしないからこそ、神の偏った意思など存在しないからこそ、良くも悪くも様々な人生物語が生まれてくるのです。 運命を変えて行くのは自分自身だということを、まず肝に銘じて欲しいと思います。

人生とは、あなたの行いが周囲の人間関係に反映され、あるいは社会活動に反映され、その結果として、つくり上げられて行くものです。 今の人生をつくり上げたのは、あなた自身です。恵まれた人生を歩んでいる人は、陰日向で、そうなるように現実的な努力を続けてきたわけです。 逆に、恵まれない人生を歩んでいる人は、努力を怠ってきたわけです。そうなるべくしてなったのです。人や社会を恨んでいても道は開けません。 所在も知れない何かに責任を押し付けるのではなく、まずは自分自身の行動を振り返ってみてください。努力する方向を間違えないでください。

手相の見方

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